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建通新聞社(中部)
2018/02/07

【愛知】県 新立田輪中地区の排水機場更新へ

 愛知県農林水産部は、新立田輪中地区(愛西市森川町他)のたん水防除事業について、事業評価監視委員会から事業着手の了承を得た。2カ所の排水機場を更新する。2019年度の着工を目指し、調査設計などを進める。総事業費は96億9000万円。
 新立田輪中地区には、1979〜94年に県営たん水防除事業で設置された立田排水機場と立田輪中第2排水機場がある。地区内の排水はこの二つの排水機場により木曽川へ排水している。しかし近年、流域内開発により流出量が増加しており、また、既設の排水機場が設置から30年以上が経過したため排水能力が低下していることから、湛水被害の恐れが高まっている。そこで、排水機場の更新を行う。
 新たに排水機場を下流部と上流部の2カ所に設け、既設の排水機場を撤去する。下流部は既設排水機場付近に新たに立田輪中第3排水機場を設ける。口径1800_のポンプ3台、口径1500_のポンプ1台を備える。上流部では口径1200_のポンプを2台備えた立田輪中第4排水機場を新たに設ける。また、上下に分流したことに伴い、第4排水機場までの送水路も建設する。口径2200_、延長1300bを想定している。
 新たな排水機場の整備後に撤去する立田排水機場は80年に建設した。口径1000_のポンプ2台、口径2200_のポンプ2台がある。また、立田輪中第2排水機場は96年の建設。口径1500_のポンプが2台ある。
 工事は上流に建設する第4排水機場から着手する。18年度に調査・設計を進め、19年度に着工したい考え。19〜20年度で機場工、21年度で建屋工、22〜23年度で機械工、24年度で場内整備などを進める。併せて、送水路の建設も19年度に着工し、24年度の完了を目指す。第4排水機場の完成後に第3排水機場の整備に着手する。第3排水機場は、26〜27年度で機場工、28年度で建屋工、29〜30年度で機械工、31年度で場内整備などを行う計画だ。また、31年度に既存施設の撤去も行う。
 総事業費は96億9000万円を見込む。内訳は工事費が85億6000万円、用地補償費が6000万円、設計委託費などその他の費用が10億7000万円。
 新立田輪中地区は、愛西市の西部に位置する。西側を木曽川、東側を木曽川用水の海部幹線水路に囲まれたゼロメートル地帯。地区内では、水稲を中心にトマトやれんこんなどの野菜栽培が行われている。

提供:建通新聞社