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北陸工業新聞社
2018/02/13

【福井】JR美浜駅前に道の駅機能を/地域づくり拠点化計画に係る中間報告書/屋内施設、小型・大型車駐車場など整備へ/美浜町/21年度中の供用開始目指す

 美浜町は、「地域づくり拠点化整備基本計画」(道の駅)に係る中間報告書(概要版)を公表した。国道27号線沿い、JR小浜線の美浜駅前一帯の約1万2000平方メートルを適地に、屋内施設(2階建て延べ1900平方メートルを想定)や小型・大型車駐車場などを配置する計画で、中心市街地活性化や既成市街地再編に寄与することが期待される。21年度中の供用開始を目指す。
 美浜町スマート・コンパクトシティ魅力創造拠点化事業計画の策定を確実に遂行するため、基本計画では「町民中心のまちのにぎわい・地域住民の交流拠点」及び「美浜町の魅力がスマートかつコンパクトなまちづくり拠点」を重点に、これらの実現に向けて国土交通省がすすめる「道の駅」制度を活用。計画策定にあたっては町民の代表、有識者、関係団体を中心とした「地域づくり拠点化整備基本計画策定委員会」で議論を重ねたほか、「地域振興施設運営部会」と「施設配置・管理・防災機能部会」を開くなど、検討成果を整理してきた。
 今回示されたゾーニング案は、JR美浜駅と地域づくり拠点化施設が一体化し、中心市街地の拠点となることを目指し、▽利用の中心となる屋内施設を計画地の北側に配置し、計画地の南側に国道から利用しやすいように広く駐車場を設ける▽屋内施設とJR美浜駅前広場、小型車駐車場をつなぐ位置に屋外イベント広場を設け、JR美浜駅と地域づくり拠点化施設が一体化した「にぎわい」のある空間づくり▽地域づくり拠点化施設はJR美浜駅と屋外イベント広場でつながるため、JR利用者からも利用しやすい施設▽幼児や児童が遊び回ることのできる、公園のような安全な広場を屋内施設の隣に設ける▽ガソリンスタンドを計画地の西端に配置し、国道からも地域づくり拠点化施設からも利用しやすい施設―などに配慮。
 導入する機能候補をみると、▽休憩機能=駐車場、トイレ、休憩所▽交通連携機能=レンタサイクル、路線バス・コミュバスの立寄り、EV充電施設▽情報発信機能=情報コーナー▽防災機能=防災備蓄倉庫、非常用トイレ、耐震貯水槽、防災多機能スペース、ガソリンスタンド、非常用電源設備▽地域連携機能=飲食施設、農林水産物直売所、日用品・食料品販売、子育て交流拠点、大小の集会・休憩・作業場・避難場所などに使える交流スペース、公園的広場、屋根付きイベント広場、屋上―を想定。各施設導入の検討にあたっては「町エネルギービジョン」と連携し、施設全体における再生可能エネルギーの活用を図る。
 町には、JR美浜駅と町役場・なびあす・はあとぴあを結ぶ「南北の軸」と、JR小浜線、国道27号、町道佐柿・郷市線といった広域圏や町内の生活拠点同士を結ぶ「東西の軸」の2つの主要な軸がある。これらが交わる地点を計画地に、地域づくり拠点化施設を整備することで、中心市街地活性化や既成市街地の再編に寄与するのが狙い。別途検討を行うJR美浜駅前広場、及び周辺開発についても、本計画との機能・景観上の連携と調和を図る。
 なお、中間報告書(概要版)は町民を対象にパブリックコメント(意見募集)を実施している。14日まで土木建築課に意見書を提出できる。
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 町では今後、指定管理予定者の公募を行うほか、町民意見を踏まえて、基本計画策定委員会で協議して17年度中に基本計画をまとめる。国の都市再生整備計画の事業採択を目指し、18年度以降に整備に係る測量や設計に着手する方針。全世代の町民及び観光客(外国人含む)をターゲットに、北陸新幹線敦賀開業1年前にあたる21年度中の供用開始を予定している。

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