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建設新聞社
2018/02/15

【東北・宮城】国内初のCLT高層建物が具体化へ/三菱地所が仙台市高森に賃貸住宅計画

 三菱地所は、CLT(直交集成板)を用いた国内初の高層建物を仙台市泉区に計画している。事業名は泉区高森2丁目プロジェクト(仮称)で、用途は賃貸住宅とし、竹中工務店が設計を作成している。施工も同社に内定しており、来月下旬の着工、2019年2月末ごろの完成を目指す。
 建設場所は三菱地所が手掛けた泉パークタウン内となる、仙台市泉区高森2丁目1番地の敷地約3550平方b。建物規模はW・S造10階建て、延べ3620平方b。内部には2LDKと3LDKの賃貸住宅計39戸を設け、DINKSやファミリー世帯の入居を想定している。
 この案件は、国土交通省の補助を受けられる「17年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」にも採択された。特徴はCLTをスラブおよび耐力壁に使用した国内初の高層建物である点。CLTスラブの上面にトップコンクリートを打設するシステムのほか、三菱地所・三菱地所設計・竹中工務店・山佐木材の4社で共同開発した2時間耐火集成材も採り入れる予定だ。
 同社の担当者によると今回の事業は、CLT材を導入する高層建物の普及を見据えた実証的な取り組みに位置付けている。そのため施工段階での検証はもとより、竣工後も音の伝播性や温度など住み心地や商品性についての調査や、木材の長期挙動など機能性に関わるデータ収集にも取り組むことを計画している。

 提供:建設新聞社