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建設経済新聞社
2018/02/19

【京都】南部卸売市場に賑わい施設 関連店舗エリアを改修 総工費は上限4・6億

 京都府の第三セクター、葛椏s総合食品センターは、宇治市伊勢田町の京都府南部総合地方卸売市場青果棟の関連店舗エリアを「賑わい施設」にリニューアルする。設計及び運営事業は企画提案(プロポーザル)で事業者を選定するため、2月14日付で募集を開始した。
 対象は京都府南部総合地方卸売市場青果棟(RC造平屋建一部2階建)で、貸付面積(最大)は1階関連店舗入居部分約1911u及び1階テラス約162uの計約2073u。
 原則として貸付面積を賑わい施設(飲食、物販、イベントスペース等)として活用することとして提案を求める。また物件の外装及び物件西側・北側の外構は賑わいエリアとして集客可能な形に基本設計・実施設計において見直す。
 施設コンセプトによると、「関連店舗エリア内に、例えば競り台やコンテナなど市場らしい資材を什器や装飾に用いるなど、〈新鮮な商品が大量に並び〉〈商売人の活気に溢れている〉というような一般消費者が描く市場のイメージを具体化した空間を創り、飲食・物販だけでなく、京野菜のほ場見学や茶摘み体験等を通じて生産者との交流を行うとともに、模擬競り体験や食材の目利き講座、ターレ(構内運搬車)試乗体験など、食べる・学ぶ・楽しむという卸売市場にしかできない体験を定期的に提供することにより、農と食の交流拠点として市場テーマパークをコンセプトに、農や食にまつわる様々なコンテンツを楽しめる場、地域農業や食文化を発信する。
 施設の機能は、@野菜の卸売市場ならではの飲食(市場に出荷している近隣生産者による野菜を中心とする飲食を提供)A地域の食を支える市場らしい物販(全国から野菜が集まる卸売市場のイメージそのままに、山城地域の特産品に留まらず全国又は世界から選りすぐりの加工品を集めて販売)B様々な食のプロとの交流・体験(生産者や食品卸事業者など、食にまつわる様々なプロが集まる卸売市場ならではの交流・体験メニューを提供)。
 空間イメージは、@コンテナや競り台など卸売市場らしい資材を装飾に用いることで、卸売市場の賑わいを視覚的に演出A対面販売を基本としたテナントゾーンB北山杉などの木材を使用した温もりが感じられる内装・備品類。
 建物用途は、準工業地域内に建築することができるもので、周辺環境と調和した次の施設とする。ア・運営事業者直営店舗(京野菜をテーマとしたビュッフェレストラン、京都府産農林水産物加工品等のショップ、京野菜や花き等に関連するイベントスペース)、イ・サブテナント(8〜9区画程度)として農林水産物に関連する飲食・物販等店舗(鮮魚店、フラワーショップ、種苗店、キノコ専門店、漬物店、惣菜店、パン販売店、ジューススタンド等)、ウ・既存テナントとして精肉店(鶏肉、牛肉各1区画)、水産加工品店2区画、包装資材店1区画の再入居を想定し各既存テナントの要望を踏まえて必要な区画を設定、エ・共用施設として賑わい施設来場者向け便所施設等必要不可欠な施設。
 周辺環境との調和や卸売市場の賑わい演出に配慮した建物意匠、色とすることとし、特に敷地西側に接道している部分は既存の柵や植栽等も見直し、開放的なデザインとなるよう配慮した設計とする。なお器具備品を含む内装工事(ただし食器等の消耗品及び前項のウに該当する区画の器具備品を除く)、外装工事、外構工事については京都総合食品センターの負担で実施する予定であり、経済性の高い設計に努めることとし、総工事費の上限は4億6000万円(消費税及び地方消費税の額を含む)とする。
 建物の引き渡しは現状有姿とする。募集対象範囲の一部はテナントとして貸付中だが、原則として整備時に一時退去する予定。店舗は整備後に協議の上、再入居し、倉庫・事務所等は貸付区域外へ移転の見込み。
 敷地内駐車場(約620台)のうち、賑わいエリア専用駐車場として、普通車約60台、大型バス約5台を予定。
 公募の主な内容は次の通り。
▼事業名=京都府南部総合地方卸売市場賑わい施設(仮称)の設計及び運営事業
▽計画地=宇治市伊勢田町西遊田90−1
▽事業内容=京都府南部総合地方卸売市場賑わい施設(仮称)整備にかかる次の業務、@設計・工事監理・施設運営計画作成業務(業務委託契約)Aテナント管理を含む施設運営(普通建物賃貸借契約)
▽事業期間=@設計業務は30年7月10日まで、工事監理及び施設運営計画作成業務は31年3月31日までA賃貸借契約の締結日から11年以上26年以内で、事業者が提案する期間とする。ただし賃料の発生は31年4月1日からとする
▽参加形態及び資格=1者又は複数の事業者による共同提案。主な参加資格は○14年度以降、飲食・物販施設等の開設及び運営について実績がある法人○建築士法第23条第1項の規定に基づく一級建築士事務所登録がある○過去に設計を行った新築、増築、改築又は改修工事(RC造、SRC造又はS造の建築物にかかるものに限る)で、新築、増築、改築又は改修部分の床面積が1000u以上の飲食、物販又は展示にかかる店舗又は施設の設計業務の実績を有する等
▽参加表明書の交付=3月1日まで
▽参加表明書の提出期限=3月9日
▽企画提案書の提出期限=3月16日
▽審査(ヒアリング)=3月下旬頃予定(受託候補者及び次点候補者を特定する)
▽設計・運営事業者の特定・契約締結=審査後速やかに実施
▽業務委託料=予定価格3500万円(税込)
▽委託料に含まれる経費=基本設計・実施設計・工事監理・施設運営計画作成業務の実施にかかる全ての経費を含む(大規模小売店舗立地法、建築基準法(用途変更)、宇治市良好な居住環境の整備及び景観の形成を図るためのまちづくりに関する条例など関係法令等に基づく手続を含む)
▽事務局=京都総合食品センター(рO774−20−2825)