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日刊建設タイムズ社
2018/03/01

【千葉】重点13地区に約420億円/一般地区含め20年間で530億円/千葉市 雨水対策整備基本方針

 千葉市は、近年の局地的な大雨などにより、市内各地でも浸水被害が発生するようになったのを受け、雨水対策重点地区整備基本方針を策定した。JR千葉駅東口地区(富士見)など13地区を重点地区に位置づけ、2018年度から37年度までの20年間を計画期間として雨水対策を強化する。計画期間の概算事業費は重点地区約420億円、一般地区約110億円の合わせて約530億円を見込む。
 同市では過去の雨量検証データに基づき、1時間当たりのピーク雨量を53・4mmとして雨水対策を進めてきたが、近年、局地的な大雨や台風等による被害が多く発生するようになったのを受けて、浸水リスクが高く、かつ被害が発生した場合に経済的な損失の大きい都市機能が集積する地区を重点地区に位置づけ、重点地区については1時間当たりのピーク雨量を65・1mmに引き上げ対策を講じる。
 市全域2万7209haのうち、整備不要区域(東京電力やJFE等の直接排水区域)2115haを除く2万5094ha(502地区)を整備計画区域とし、さらに、そのうち市街化区域1万4668ha(279地区)についてリスクを評価。
 そして浸水リスクが比較的低く、従来通りに1時間当たりのピーク雨量53・4mmで対策を講じる一般地区(低)247地区と、浸水リスクが高く同65・1mmで対策を講じる一般地区(高)32地区に区分した。
 重点地区は、一般地区(高)の中でも特に浸水リスクが高く、かつ都市機能が集積している地区13地区で、今後20年間で雨水貯留施設(調整池、地下貯留施設、貯留管)や既存管渠の増径・増設、バイパス管の布設といった対策を重点的に講じる。
 重点地区は、都川流域の都第1(都町3丁目)、高品(高品町)、本町(本町2丁目、旭町外)、中央(要町)、東寺山(みつわ台1〜5丁目)、原西・原東(西都賀2・3丁目)、北部第1(富士見/千葉駅、弁天、松波)、東千葉(東千葉2・3丁目)、草野都市下水路流域の草野(稲毛2・3丁目/草野)、黒砂水路流域の黒砂(小仲台1〜4丁目/稲毛駅)、南部2号都市下水路流域の宮崎(南町2・3丁目/蘇我駅、宮崎町)、東京湾直接排水の出洲(幸町2丁目)、寒川(稲荷町1丁目)。
 計画期間内の整備スケジュール(カッコ内は概算事業費)は、東寺山・東千葉(17億5800万円)が18〜27年度、宮崎(12億4600万円)が18〜25年度、都第1(16億1200万円)が18〜25年度、黒砂・出洲(39億3300万円)が20〜28年度、草野(131億7100万円)が24〜37年度、原西・原東(1億3500万円)が24〜27年度、高品・本町・中央(114億4800万円)が26〜37年度、北部第1(12億4900万円)が18〜20年度と27〜31年度、寒川(74億1300万円)が30〜37年度の合わせて419億6500万円。
 また、一般地区の概算事業費は112億2000万円で、計画期間を通して継続的に整備を行う。
 こうして約530億円の事業費を投じることで、約720億円の被害の低減が見込めるほか、JR千葉駅などのターミナル駅周辺や緊急輸送道路における物資の安定した輸送、施設利用者の安全確保等の効果も期待できるとしている。k_times_comをフォローしましょう
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