トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(中部)
2018/03/02

【愛知】名古屋視 名駅〜ささしまつなぐ「動く歩道」 BTO方式で

 名古屋市住宅都市局は、名古屋駅とささしまライブ地区の地下をつなぐ「動く歩道」(ムービングウオーク)の建設事業について、PFIのうちBTO方式を採用する考えだ。2018年度の事業着手を目指し、都市計画手続きを進める。このため2018年度当初予算案に、名古屋駅周辺地下公共空間整備として1億9320万円を計上した。
 地下通路は笹島交差点から下広井町南側の交差点まで、名駅通沿いに建設する。市は18年度の事業着手を目指しており、当面は都市計画決定と事業認可に必要な手続きを進める。また、地下通路の出入り口などを整備するため、用地の地権者交渉を詰めるとしている。
 事業方式については、民間資金を活用するPFIのうち、設計・建設後に施設の所有権を市に移転し、運営まで含めて民間事業者が担うBTO方式を考えている。PFI法に基づく事業として実施するには、実施方針や要求水準書の作成、特定事業の評価・選定といった手続きを経なくてはならない。このため、18年度予算案には含まれていないが、書類作成やPFI事業者の選定支援など、アドバイザリー業務の委託が別途、必要になる見通しだ。
 地下通路は南行きと北行きの2方向に各1基づつ、動く歩道を備えた形を考えている。総延長は約400bとなっている。構造は鉄筋コンクリート造で、面積は6000平方b程度。内空断面は高さ約3b×幅員約8・5bで、土被りは約6bとなっている。
 工事は開削での施工を考えている。通路の支障となるようなガス管など、地下埋設物の移転も必要になる。埋設施設の管理者と協定を交わした上で、複数年にわたって移設工事を行うことになる。
 用地の取得は事業化後に着手することになる。地下通路の出入り口は7カ所設ける見通し。
 地下通路の空調やダクト、電気といった各種設備を管理するため、管理棟の建設も予定している。管理棟や地下空間内の基本設計は日本設計中部支社(名古屋市中区)が担当した。

提供:建通新聞社