トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建設新聞社
2018/03/08

【東北・福島】82億余で日立造船グループに決定/DBO方式の福島県会津若松市し尿処理施設

 福島県の会津若松地方広域市町村圏整備組合(管理者=室井照平会津若松市長)は、DBO方式(公設民営)により会津若松市内で整備・運営する有機性廃棄物リサイクル推進施設(し尿処理施設)の事業者を、82億3377万3000円で日立造船グループ(日立造船、共立土建、目黒工業商会、八ッ橋設備)に決定した。
 この案件は、昨年12月に提案書を受け付け、1月29日に基礎審査、2月24日に提案内容の審査(ヒアリング含む)を実施。さらに同日、入札価格と提案内容との定量化審査を行った結果、日立造船グループが最も高い総合評価値80・04を獲得したが、入札額が低入札価格調査基準価格(93億2191万円・税込み)を下回っていたため、調査を行い落札を決定したもの。予定価格は96億9820万1000円。
 なお、落札者は、基本協定および運転管理を行うSPC(特別多目的会社)を設立した後の契約手続きとなる。本契約は同年5月を予定。
 日立造船グループ以外の技術提案および応札者は、三井造船環境エンジニアリング・マルト建設・アクーズ会津・佐藤電設JV、クボタ環境グループ(クボタ環境サービス、東北入谷まちづくり建設、会津電気工事、会津ガス)、水ing・弓田・東邦・萩生田グループ(水ing、弓田建設、東邦工業、萩生田電設)。
 各者の入札額および評価値は、三井造船JVが84億4700万円(78・21)、クボタ環境グループが82億3400万円(79・25)、水ingグループが87億3000万円(79・49)だった。
 同組合は、会津若松市など周辺10市町村で構成。一般廃棄物の処理は、一級河川阿賀川沿いの会津若松市神指町南四合才ノ神地内に立地する環境センターで行っている。
 センター内にある各施設(第1・第2し尿処理施設、ごみ焼却施設、リサイクルセンター等)は、いずれも老朽化が進行しているため、敷地内での「スクラップ&ビルド方式」により段階的に全面建替えを行っていく。今回のし尿処理施設がその初弾事業。
 新設するし尿処理施設は、既存施設間のスペース約3000平方bが建設用地。設計条件は、処理能力が211`g/日(し尿80`g、浄化槽汚泥131`g)で、処理方式に膜分離高負荷脱窒素処理方式、または浄化槽汚泥の混入比率の高い脱窒素処理方式を採用し、資源化方式は助燃剤化とする。
 事業期間は2036年3月31日まで(設計・建設工期21年3月までで、その後15年間の運転管理業務)。本事業のアドバイザリー業務はエイト日本技術開発が担当している。
 なお、本施設供用後に既存施設を解体し、第2弾事業として跡地への新ごみ焼却施設の整備に着手する予定となっている。

 提供:建設新聞社