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北陸工業新聞社
2018/03/14

【石川】調査検討委を立ち上げ/金沢城二の丸御殿復元で/県土木部/6月補正に事業費計上 

 石川県土木部は、金沢城公園における「二の丸御殿」復元の可能性を追求するため、新年度に有識者らで構成する調査検討委員会(仮称)を立ち上げる方針だ。18年度6月補正予算案に関連事業費を盛り込む方向で、今後、調整を進めていく。
 二の丸御殿の建物については、「表向」(藩主が藩政を司る儀礼の場)、「御居間廻り」(藩主の日常生活の場)、「奥向」(城に居住する女性たちの生活の場)の3つに大別でき、規模は約3200坪(約1万600平方メートル)。部屋数は60室を超えていた。
 県では現在、金沢城絵図や文献など各種史料の整理・分析や、先進事例の調査も進めている。また、金沢城調査研究所が2015年に個人所有の資料の中から発見した二の丸御殿の絵図面(平面図)は明治5年頃の御殿全体が描かれ、史実に沿った形(金沢城復元の時代設定=江戸末期)で復元する場合には大変貴重な情報が得られる史料の一つとなっている。
 谷本正憲知事は当初議会代表質問の答弁で、金沢城公園の最終的な姿について「二の丸御殿が金沢城復元の総仕上げとも言える究極の建物。復元には建造技術や絵図、文献の史料調査に加え、藩政期の美術工芸分野なども含めた調査研究が必要」と語り、「将来の夢を持ちつつ、一つひとつ順序を踏んで復元の可能性を追求していくことが大事」との考えを示した。12日に開いた記者会見では金沢城の本物志向での復元整備に意欲を見せた。

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