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建通新聞社(東京)
2018/03/15

【東京】都 難病医療C、外来がん検Cは21年度に整備着手

 東京都病院経営本部は、多摩メディカルキャンパス(府中市武蔵台2丁目)内に新設する「難病医療センター」と「外来がん検査・治療センター」について、キャンパス全体の整備計画の策定に合わせて建物配置や規模、事業手法などの検討を進め、いずれも2021年度に整備に着手する考えだ。
 難病医療センターは、老朽化した精神病院(府中市武蔵台2ノ6ノ1)を移転新築する形で新設する。既存建物の規模は鉄骨鉄筋コンクリート造10階建て延べ約2万3700平方bで、病床数は216。脳神経内科・脳神経外科・神経小児科・神経眼科など10診療科を設け、脳神経難病医療センターとしての役割を担っている。しかし、完成から35年以上が経過して建物・設備の老朽化が著しく、これまでに大規模な改修などを実施していないため、抜本的な対策が求められている。
 そこで、神経系以外の難病にも総合的に対応できる難病医療の拠点として、改築工事を進めている府中療育センターの北側(東側エリア)に移転する形で新たな病院を建設する。キャンパスの難病機能を集約し、高度で先進的かつ専門的な医療を提供する。病床規模は300床程度を想定している。
 一方、外来がん検査・治療センターは、既存のがん検診センター(地下1階地上3階建て延べ8740平方b)の精密検診部門を多摩総合医療センターに統合した上で、通院で実施できる検査・治療・相談支援施設として、難病医療センターの隣接地に新築する。より早期の段階のがんを発見・診断するための体制とともに、女性専用エリアを設けるなど女性が受診しやすい環境を整える。
 いずれの事業も、同キャンパス全体の再編整備計画の策定や、西側エリアで実施する駐車場の増設や構内環境整備、災害用備蓄倉庫整備といった事業の進展を踏まえつつ、20年度末までをめどに具体的な建物配置や規模などを検討する。
 事業手法については、都が施設の設計や工事を行う「公共事業方式」とともに、PFIをはじめとした施設の建設と運営を民間事業者に委ねる「民間委託事業方式」を検討。それぞれの事業手法のメリットやデメリット、実現可能性などを探り、同キャンパスに適した方式を絞り込んでいく。
 その上で、21年度から難病医療センターと外来がん検査・治療センターの整備を進めていく考えだ。

提供:建通新聞社