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建通新聞社(神奈川)
2018/03/19

【神奈川】横浜市 相模湖系導水路改良基本設計は日水コン

 横浜市水道局は相模湖系導水路・川井接合井〜西谷浄水場間の改良に伴う基本設計を日水コン(横浜事務所、横浜市中区)に委託した。3月1日の条件付き一般競争入札に7378万円で応札した同社を落札者とし、7日付で契約を結んだ。口径2400_、延長約8・8`の導水管と同1500_、延長約1・5`の連絡管の新設整備に向け、施工計画や概算工事費、整備スケジュールを2019年度末までに具体化する。20・21年度の詳細設計、22〜32年度の工事を予定している。
 西谷浄水場(保土ケ谷区川島町)の再整備に併せ、上流の鶴ケ峰接合井(旭区上川井町)から鶴ケ峰接合井(旭区鶴ケ峰本町)を経て西谷浄水場に至る既設導水路約10`の耐震強度不足と導水能力不足を解消するため、管渠の新設整備で改良を施す。
 市道(水道道)をメインルートとする川井接合井〜西谷浄水場間の約8・8`に、想定外径約3・3bのさや管をシールド工法で建設し、口径2400_の導水管を内挿。また、導水管の途中から鶴ケ峰接合井や工業用水道・鶴ケ峰沈殿池(旭区鶴ケ峰本町)に至る約1・5`に想定外径約2・3bのさや管をシールド工法で建設し、口径1500_の連絡管を内挿する。事業費約300億円を見込む。
 立坑を▽川井浄水場内(導水管用)▽公有地(導水管用)▽水道局用地(導水管用、連絡管用)▽鶴ケ峰配水池内(連絡管用)▽工水・鶴ケ峰沈殿池内(連絡管用)▽西谷浄水場内(導水管用)―の6カ所に設置。その上で、管渠を▽導水管A工区約3・4`(川井浄水場内〜公有地立坑間)▽導水管B工区約2・6`(公有地〜水道局用地立坑間)▽連絡管工区約1・5`(水道局用地〜鶴ケ峰配水池内〜工水・鶴ケ峰沈殿池内立坑間他)▽導水管C工区約2・8`(水道局用地〜西谷浄水場内立坑間)―の4工区に分けて整備する。
 導水管C工区と連絡管工区の整備を優先させて、まず鶴ケ峰接合井〜西谷浄水場間約3`の既設導水路が抱える導水能力不足を解消する方針だ。
 基本設計では管渠の平面・縦断線形を固めてシールド工法や立坑と補助工法を検討。既存浄水場・配水池と接続させるための「新たな接合井」、バルブや排水施設といった付帯施設の検討なども行って、施工計画、概算工事費、整備スケジュールを具体化する。詳細設計に必要な仕様書・図面も作る。20年3月23日までに業務成果品を納めてもらう。
 業務の税抜き予定価格は7682万円、同最低制限価格は5761万5000円。日水コンを含め3社が入札に参加した。
 一方、西谷浄水場の再整備を巡っては、浄水処理施設(着水井・沈殿池・粒状活性炭処理施設・ろ過池)の全体を嵩上げすれば、場内の配水池に送水するポンプ設備を廃止できることから、いまの再整備計画よりも安定給水とエネルギー効率に優れた浄水処理システムを構築できる可能性がある。
 このため、日水コンが手掛ける基本計画の見直しや設計条件整理のための業務などを通じて新たな整備案を検討し、今秋に方針を決める。

提供:建通新聞社