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建設新聞社
2018/03/26

【東北・青森】楠山設計が最優秀者/新庁舎建設の指名設計プロポーザル

 青森県鯵ヶ沢町は23日、指名型プロポーザル方式を採用し選定を進めてきた新庁舎建設基本・実施設計業務の審査結果を公表し、最優秀者を楠山設計、優秀者を石川設計に決めた。
 指名業者10社のうち参加表明者は、石川設計、川島隆太郎建築事務所、楠山設計、八洲建築設計事務所、八千代エンジニヤリングの5社。
 最優秀者の楠山設計案は、新庁舎デザインとして海と共に育んできた鯵ヶ沢の歴史と神社仏閣の街並みから形成される文化・歴史的景観との調和を目指し、庁舎外観を周囲地域に溶け込むデザインを基調とした。内部デザインや内装仕上材は、県産・地場産材による木材を取り入れ優しさと温かみのある空間構成とした。
 また、新庁舎を町の防災拠点施設と位置付け、災害時の運用を想定した設計を取り入れ、災害時には危機管理センターへと円滑に転換できる柔軟な対応性を備えるものとした。
 このほか、新庁舎の建設から運営、維持管理改修では、解体に至るまでのライフサイクルを考慮し、耐震性をはじめ耐久性の高い長寿命な庁舎とするとともに、省エネ化などの環境共生型庁舎を実現しており、これらの点が評価された。
 計画によると、本町209の2地内にある既存の役場庁舎は、1973年にRC造3階塔屋1階建て、延べ3882・41平方bで建設したが老朽化が著しく、津波の浸水区域内にあるため、防災拠点機能も併せ持つ施設として移転新築するとした。
 建設用地は、舞戸町鳴戸322ほか地内の旧鯵ヶ沢第一中学校校舎・グラウンド跡地で、敷地面積は約2万7680平方b。このうち、建設可能な敷地面積は約2万平方bを想定している。新施設はおおむね4000平方bを見込んでおり、新庁舎の空間構成方針は、災害時の災害対策本部機能、防災拠点機能を持たせ、ワンストップ窓口サービスの設置、ユニバーサルデザインの導入、効率的な執務環境およびオープンな執務空間の確保を図る。配置計画は、1階に窓口部門、2階に管理部門・事業部門、3階は議会を中心とする。
 駐車場は来庁舎専用が30台分、身障者駐車スペースが2台分、公用車専用が45台分、職員専用が120台分、駐輪場は来庁者用10台分、公用4台、職員用10台を確保する。
 今後、2018年度で設計を進めるとともに建設地にある既存施設の解体設計および解体工事を実施、19年度早々の着工、20年度末の完成を目指すとしている。

 提供:建設新聞社