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建通新聞社
2018/03/30

【大阪】西高速 不調・安全対策で新たな取り組み

NEXCO西日本は、2018年度から新たな入札不調対策として一部工事の入札参加で一次下請けに門戸を広げる他、総合評価落札方式の取り組みで、事故を起こしていない企業に加点する制度を導入し、入札不調の未然防止やさらなる現場の安全確保につなげたい考えだ。
 新たな入札不調対策は、4億円未満の工事案件を対象に、入札参加要件の企業の施工実績について、1次下請けの施工実績を認めるようにする他、これまで施工実績を求めていた配置予定技術者(現場代理人、監理技術者など)について資格要件だけを求めるようにする。併せて、全ての工事案件を対象に、任意着手方式を採用。これまで契約後30日以内としていた工事開始日を30〜120日の間で選択できるようにし、監理技術者のより柔軟な配置につなげる。
 いずれも4月1日以降の公告案件から適用する。
 同社では10年度以降不調案件が増加し続けたため、13年度に緊急的に不調対策を実施。その後、15年度まで減少傾向にあったが、再び上昇に転じ、17年度は1月現在、入札公告数全283件のうち不調が56件と全体の2割近くを占めている。
 不調案件は、不成立(入札参加者なし)が39件、不落札(全ての入札参加者が契約制限価格以上の札入れ)が17件の内訳で、同種工事の実績を保有している技術者が発注時期にいないことなどが不調の主な要因と分析。新たな対策に着手する。
 安全確保では、4億円以上(総合評価対象案件)の全ての工事を対象に、技術評価のうち企業の施工能力を評価する項目に「NEXCO西日本支社管内で社会的影響のある工事中事故(※)を起こしていない場合」を追加。該当者に3点を加点する。5月1日以降の公告案件から適用する予定だ。
※入札公告から2年以内に発生した事故で、▽第三者に死者か重傷者2人以上▽工事関係者の死者2人以上▽道路、鉄道、ライフラインなどへの甚大な損害を与えた―場合