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日刊建設タイムズ社
2018/03/30

【千葉今後の在り方を諮問/県生涯学習審議会/県立美術館・博物館で/役割と機能強化検討】

 県教育庁はこのほど、第12期千葉県生涯学習審議会(会長=重栖聡司・千葉大学教育学部教授)の第3回会議を開催し、「県立博物館・美術館の今後の在り方」について諮問した。併せて博物館・美術館の役割と機能強化について審議。2016年7月に策定された「公の施設の見直し方針」を踏まえ、博物館を取り巻く社会環境の変化に対応し、博物館の役割を見直すとともに、機能強化などの在り方を検討する。審議会は来年度で3回程度開催し、答申する。
 県立美術館・博物館は、1973年に策定した「千葉県の博物館設置構想」に基づき設置。総合センターとしての中央博物館と美術館、地域の特徴を扱う地域博物館をネットワークで結ぶ構想によって整備された。これにより、当時はゼロだった市町村立博物館や資料館も、現在は72館まで設置が進んでいる。その中で近年は、参加・体験型事業や高度化した情報技術を活用した展示解説、情報発信の需要の高まり、自治体や社会教育施設等との連携、協同した地域振興・観光振興への貢献などが求められるようになっている。
 こうした新たな要請に応えるため、博物館の役割を見直しつつ中央博物館の機能を強化し、収集・保管体制の再構築、魅力ある展示・情報発信体制の整備に取り組み、施設の老朽化や博物館資料の収蔵スペースの狭隘化、ICT技術による展示機器の更新など、施設・設備面での課題にも対応していく必要がある。
 同審議会では博物館・美術館の役割と機能強化について審議を行い、役割では、これまでの審議会での意見をもとに「県の良さ・魅力を伝える、県民の郷土への愛着と誇りを育む」「全県域を対象とした資料の収集、展示、教育普及、情報発信」という2つの視点に整理。
 博物館機能の強化では、強化すべき事項として▽資料の収集・保管▽調査・研究▽展示▽教育普及――の4項目を挙げ、機能強化に当たっての留意点を抽出した。資料の収集・保管では収蔵資料の一元化や文化財害虫被害防止策、調査・研究では調査・研究成果の電子化と公開など、展示では可変性が高く柔軟性のある展示施設への改修など、教育普及では他の社会教育施設等との連携体制の構築などが挙げられた。

 ★県立美術館・博物館の概要★
 【本館】
 ▽県立美術館(千葉市中央区中央港1―10―1)=RC造平屋一部2階建て延べ1万664u▽県立中央博物館(千葉市中央区青葉町955―2)=SRC造地下1階地上2階建て延べ1万5254u▽県立関宿城博物館(野田市関宿三軒家143―4)=RC造平屋、城郭風三層4階建て延べ2172u▽県立現代産業科学館(市川市鬼高1―1―3)=SRC造地下1階地上2階建て延べ8493u▽房総のむら(印旛郡栄町1028)=商家・農家等復元家屋木造・RC造
 【分館】
 ▽中央博物館大利根分館(香取市佐原ハ4500)=RC造平屋一部2階建て延べ1769u▽中央博物館大多喜城分館(大多喜町大多喜481)=RC造城郭風4階建て延べ2001u▽中央博物館分館海の博物館(勝浦市吉尾123)=RC造地下1階地上3階建て延べ3919uk_times_comをフォローしましょう
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