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北陸工業新聞社
2018/05/09

【福井】近畿地方整備局福井河川国道事務所/嶋田博文新所長/インフラ整備で地域に元気を/「安全・安心へ建設業と連携」 

 4月1日付の人事異動で、兵庫県県土整備部土木局道路企画課長から近畿地方整備局福井河川国道事務所長に着任した、嶋田博文氏。「地域の安全・安心の確保」と「インフラの整備、保全を通じて地域の元気を創り出す」を使命に掲げる嶋田所長に、意気込みを伺った。

《第2京阪開通に尽力》
 福井に来て1カ月だが「まちと海、山、川などの自然がちょうど良い具合に近くにあり、非常に居心地が良く、ここで仕事をすることにわくわくしている」と好印象を抱く。これまでは道路関係に長く携わっており、近畿地方整備局浪速国道事務所調査課長時代には、第2京阪道路の開通に尽力。「上に高速道路が6車線、下に国道が4車線の全10車線におよぶ大きな道路。国とNEXCO西日本の工程、関係機関との調整や環境面の配慮などさまざまな事業進捗管理をしながら、確実に開通させるという非常にやりがいのある仕事だった」と当時の苦労を振り返る。
《早期開通が命題》
 着任に当たっての大きな使命として「地域の安全・安心の確保」と「インフラの整備、保全を通じて地域の元気を創り出す」の2つを掲げる。道路がつながることで、人の交流が生まれ、その先のビジネスや観光の発展など、地域の活力創出が期待されるとし「まずは福井バイパスを国体までに開通させることが当面の目標。ほかにも中部縦貫自動車道や冠山峠道路の早期開通に向け、しっかりと事業を推進させることが私の命題だ」と力を込める。このほか今年度に新規事業化された8号敦賀防災などの事業も、着実に推し進める考えだ。
《人に身近な賑わいある河川を》
 同事務所は河川関係において、日野川水防災・湿地創出事業やグリーンレーザを活用した上空からの測量など、先進的な事例に取り組んでいる。「それらの取り組みをうまく実践化し、いかに活かして何ができるかをしっかり考える。安全はもちろん、自然環境の保全、また人にも身近な賑わいある川づくりを行っていきたい」と意欲をみせる。
《不眠不休の除雪に感謝》
 今冬、嶺北地域を中心に県内を襲った豪雪から、改めて雪対策の重要性を認識させられた。「今回の教訓を踏まえ、夏前をめどに具体的な対策の方向性を固めて、次の冬に備えたい」と話し、長期的なハード整備に加え、短期的で即効性のある対策を講じる構えだ。また、豪雪時の建設業による除雪作業について「たくさんの業者の方に過酷な環境の中、現地で不眠不休で除雪作業に当たっていただいたことに感謝したい」とお礼の言葉を述べた上で「地域の安全・安心を守るには、業者の方と我々の連携は欠かせないと思っている。ともに地域の安全安心を守っていきましょう」と呼びかけた。

しまだ・ひろふみ 40歳。奈良県橿原市出身。京都大学大学院工学研究科土木工学専攻修士課程修了。在トルコ日本国大使館一等書記官や中国地方整備局国道・防災課道路保全企画室課長補佐などを歴任。趣味はサイクリングなど運動全般。昨年からは筋トレを始め「もうこちらのジムに入会しました」と笑う。

hokuriku