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北陸工業新聞社
2018/05/16

【新潟】再選した鈴木燕市長に聞く/やるぞ!燕進め!未来へ/生活基盤の整備を着実に推進 

 4月、無投票で3選を果たした燕市の鈴木力市長。「日本一輝いているまち燕市」を合言葉に、合併地域との一体感の醸成や産業振興、教育・子育て環境の充実による人口減少対策を進めてきた。「やるぞ!燕 進め!未来へ」を次の4年間のキーワードに掲げ、どのような戦略を投じていくのか話を伺った。

◇2期・8年を振り返って
 一貫して「日本一輝いているまち燕市」を目指してきた。1期目は合併が間もなかったこともあり、一体感の醸成を中心に観光協会をはじめとした団体の一本化など『燕はひとつ』を掲げて取組み、未来に向かってともに歩む雰囲気づくりはできたと思う。2期目は『燕よひかれ』を掲げ、3つの人口減少対策に取り組んできた。まだ途中のため、目立った成果は出ていないものの、国勢調査における人口減少率では、県内30市町村の中で上位5番目に減少率が低いという結果が出た。また、これまでの燕市における工業出荷額は約4300億円あったが、リーマンショックで約3300億円にまで減少した。しかし、直近の平成27年度工業統計では4400億円と、V字回復に成功している。
 まだまだこれからではあるが、働く場の確保であったり、人口減少に歯止めをかける取り組みの効果が出始めつつある。2期8年を振り返ると概ね順調に推移してきたと受け止めている。
◇今後の重要施策
 総体的に人口減少社会への対応が大きな課題。そうしたことを進めるには、生活基盤の整備が重要であり、新しい浄水場の整備に当たっては現在、基本設計を進めているところ。広域事業として弥彦村と連携して安全・安心な水を供給できる施設を整備していく。
 また、産業観光の拠点となる産業史料館のリノベーションとして、旧館の改修や体験施設の整備を18年度に行う予定であり、子育て環境の整備に向けて、分水小学校区における新たな保育所整備を進めるとともに、老朽化している公立保育所の建替えや統合、民営化などに向けて次の任期内に取り組んでいく。
 吉田バイパスの整備については10年以上止まったままだったが、ここにきて国の委員会で承認され、これから県の都市計画決定という運びになっていく。止まっていた時計の針が動き出したので、これをさらにスピードアップさせて一日も早い事業化にもっていけたらと思う。
◇新たな県政への期待
 今まで県に要望してきたり県と進めてきたものについて、空白なく円滑にいくということを望んでいる。これまで積み上げてきたものを白紙に戻されたり、受け入れてもらえないのはあってはならないこと。これまでをしっかりと継承し、理想を言えば今まで以上に積極的に取り組んでいただける人を望んでいる。
◇3期目への意気込み
 次の4年については「やるぞ!燕 進め!未来へ」をキャッチフレーズに、さまざまな課題・問題・難題にあきらめることなく果敢に挑戦していく。


profile
 すずき・つとむ 1960年9月28日生まれ。83年に早稲田大学卒業後、同年に新潟県に入庁。知事政策局政策監などを歴任し、10年4月に初当選。趣味は登山、読書。座右の銘は「人に優しく己に厳しく」。

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