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建通新聞社(岡山)
2018/05/25

【岡山】JR岡山駅東口広場 タクシーゾーンと送迎ゾーンを入れ替えへ

 JR岡山駅東口広場への路面電車を乗り入れた場合の広場全体のあり方を検討する第5回の検討会(座長:阿部宏史岡山大教授)が22日に開かれ、路面電車が広場噴水近くに乗り入れることに伴い、タクシーゾーンと送迎ゾーンを入れ替え、バス、タクシー、一般車の出入りを完全に分離するレイアウト案の採用が決まった。詳しい整備内容や配置案については今後、市がデザイン検討などに着手していく。整備時期、事業費などは現在のところ未定。
 レイアウト案は、タクシーと送迎ゾーンの配置を現状のままとする第1案と採用された第2案を比較検討してきた。駅前交差点に路面電車専用の信号を設置することでバスの青信号時間が減少し渋滞を招く要因になるのではないかと懸念されていた点について、第1案は現状維持であるのに対して、第2案は、「同交差点右折レーンのバス専用化による渋滞緩和」「一般車・タクシーの分離による安全性の向上」「駅前交差点での南進左折レーンの付加」「ターミナルビル前交差点での南進右折滞留長の延伸」など、検討会で議論してきた交差点の進入形態、タクシーの円滑な流出、駅南方向への動線、修景ゾーンの魅力向上などの課題への対応がより多くできる点が評価された。
 整備内容は、引き続き、検討していくことになるが、各ゾーンのボリュームは、シンボルゾーンが3770平方b(現況3700平方b)・修景ゾーンが2920平方b(同2460平方b)とやや拡張、送迎ゾーンの一般車駐車場が32台(同51台)・乗降場が6台〈降車専用〉(同14台)、タクシーゾーン乗車2台(同1台)・降車1台(同1台)・タクシープール56台(同56台)となる。
 送迎ゾーンには降車専用ロータリーと駐車場(フラップ式)、タクシーゾーンにVIP車両停車スペース、修景ゾーンとバスゾーンをつなぐ歩行者動線、駅前交差点南進に左折レーンの整備、ターミナルスクエア前交差点南進の右折レーン延伸、駅舎に大屋根を設置し、大屋根から電停と各公共交通を屋根で結ぶ。また、現バス案内所を撤去し、公共交通案内所兼待合所を設置する。
 JR岡山駅東口広場への路面電車乗り入れ事業は、岡山駅前電停を約100b延伸し、広場噴水近くに駅舎前に3カ所のホームを備えた電停を新設する構想。
 当初予算にまちなかの魅力やにぎわいをつなぐ公共交通の利便性向上(路面電車乗り入れなど)として駅前広場デザイン検討、都市計画決定手続き、環境影響評価手続き、路面電車バリアフリー車両の導入、既存施設の補修費用などに対する補助など事業費1億6350万円を計上。このうち、24日に駅前交差点予備設計業務と周辺環境影響評価業務を開札、早ければ5月末までに委託先を決める。
 また、市では、中心市街地のさらなる移動手段の向上に向け、路面電車のネットワーク化も構想しており、18年度に検討を進めていくことにしている。

「提供:建通新聞社」