トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日刊建設工業新聞
2018/06/05

【鳥取】18年度ICT活用試行/土工24件程度、3D測量5件

 建設現場の生産性向上で県土整備部は2018年度、ICT(情報通信技術)を活用した土工の実施件数を拡大するほか、上流の測量設計段階でも3次元測量の試行に踏み切る。ICT活用の取り組みを加速させ、受発注者双方の働き方改革につなげる狙い。
 県版ICT活用工事の実施要領は昨年8月に策定。国道181号岸本バイパスなど4件で掘削や盛り土工で試行しており、18年度は工種や土工量の範囲を拡大して実施する。
 「発注者指定型」(土量5000立方b以上)は、佐陀川砂防堰堤工事、姫宮下谷川砂防工事(管理用道路)など4件程度、「施工者希望型」(土量1000立方b以上)では八東川河川改修工事(13工区)、加勢蛇川砂防堰堤工事(3工区)など20件程度を選定し試行する。
 インセンティブで工事成績に加点するほか、必要経費を当初や変更対応で計上。同部はICT土工の実態を把握し、効果や課題を検証して県工事の特性に応じた普及方策を立案したいと説明している。
 3次元測量の試行では今年度、6月から各県土が1件ずつの業務を抽出してスタート。UAV(無人航空機)、地上型レーザスキャナによって3次元点群データを取得し、地形モデルを作成する。同部は業務発注にあたり、標準積算基準や歩掛かりを4日までに決めており、概略設計、詳細設計など3タイプを想定。測量機器を保有する県内コンサルを対象に、当面は測量業務に限定して試行する。
 県技術企画課は「ICT建機の利用を目的に、計画時点から3次元測量を実施して設計・施工を効率的に進める」と話し、効果検証の結果を踏まえ19年度からの試行拡大も検討する。
 6月以降、3次元測量を試行する予定カ所は次の通り。
▽大路川(米里工区)測量及び河道設計予備設計業務(約2000万円)▽福地谷川砂防新規事業化調査測量及び予備設計業務(約800万円)▽北条川放水路河口部測量業務(未定)▽県道大滝白水線測量設計及び地質調査業務(約3000万円)▽国道183号(宮内工区)測量及び地質調査業務(約3000万円)

日刊建設工業新聞