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滋賀産業新聞
2018/06/14

【滋賀】東近江市 辺地公共的施設総合整備計画

 東近江市は、奥永源寺地域を対象とする「辺地公共的施設総合整備計画」の前計画が17年度で終了したことから、18年度から22年度までの5ヵ年を計画期間とする次期計画を策定した。「辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律」(昭和37年施行)に基づき、1日開会の市議会6月定例会に上程し、議会の議決を求める。
 奥永源寺地域は、蓼畑町、杠葉尾町、黄和田町、政所町、箕川町、蛭谷町、君ヶ畑町の7町で構成される。面積は83・2平方。人口は390人。
 新計画には、03年に閉校した旧政所中学校の校舎を再利用し15年10月にオープンした道の駅「奥永源寺渓流の里」の機能拡張や増加傾向にある登山者のための登山道・駐車場・トイレ等の整備、空き家の活用による宿泊施設等の整備を行なう奥永源寺振興拠点施設等整備事業(1億5000万円)など8事業(総事業費8億6500万円)を盛り込んだ。

 新計画(18〜22年度)の内容と事業費は次の通り。

▽防災施設整備事業=安全・安心で快適な暮らしに向けて防災機能充実のため、消防団の分団車両を更新(800万円)
▽林道改良事業=地域の林道(御池線・杠葉尾線・茨川線及び瀬川線)は、施設の老朽化や局地的な大雨などの災害により安全な通行に支障をきたす恐れがある。このため、林産物の搬出や資材運送の円滑化と通行車両の安全確保に必要な施設の保全及び整備を図る(5000万円)
▽市道拡幅事業=市道蛭谷君ヶ畑線及び箕川百済寺線は当地域へのアクセス道路でありながら、急峻な谷間の沿って整備されていることから道路幅が狭い上に屈折部が多く危険箇所が多数存在する。地域住民の生活維持に欠くことのできない路線であることから通行車両の安全確保のため、危険箇所の解消と安全対策として拡幅工事などを行なう(2億0100万円)
▽市道改良事業=当地域の住民が日常的に生活道路として利用する5路線の市道(蛭谷君ヶ畑線・箕川蛭谷線・政所川西線・政所杠葉尾線・蓼畑杠葉尾線)の通行車両の安全確保のため、施設の保全や必要な改良工事などを行なう(3億7300万円)
▽県道改良事業=政所町から箕川町・蛭谷町を経由して犬上郡多賀町に通じる県道多賀永源寺線は、地域内各町をつなぐ唯一のアクセス基幹道路。しかし現状は道路幅が狭い上に急カーブが多く、大型車両が通行できないだけでなく普通自動車の離合も困難な区間が大半。このため改良などの工事により問題点を解消し、沿線住民の通行の安全確保による日常生活の安定と交通利便性の向上を図る(5000万円)
▽地域交通確保事業=当地域での日常生活には自動車移動が欠かせないが、高齢化の進行等により自ら運転できない住民が増加しており交通手段確保のためのコミュニティバスの更新、また学校統合により徒歩等による通学ができない児童・生徒の通学手段確保のためのスクールバスの更新を行なう(1300万円)
▽奥永源寺振興拠点施設等整備事業=前計画で国道421号沿いに整備した道の駅(奥永源寺渓流の里)は、地域の医療や防災機能を兼ね備えた拠点としての役割を担い、また鈴鹿10座や日本遺産『琵琶湖とその水辺景観』の構成資産として『永源寺と奥永源寺の山村景観』が選ばれたのを受け来訪者が増加しており、多様なニーズへの対応や更なる交流人口の増加、地域住民の安全・安心な生活の確保のための道の駅施設の充実による機能拡張、登山者のための登山道・駐車場・トイレ等の整備を行なうほか、空き家の活用による宿泊施設等を整備する(1億5000万円)
▽除雪対策事業=積雪の多い地域であり交通手段として限られる道路・歩道の除雪や、公共施設の駐車場確保等のため除雪機を配備し、作業の迅速化を図り安心・安全な生活環境を確保する(2000万円)

提供:滋賀産業新聞