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建設新聞社
2018/06/27

【東北・福島】久米設計が最優秀/県立こころの医療センターの基本・実施設計

 福島県は、県立矢吹病院の全面建て替えにより新設する「県立こころの医療センター」(仮称)の基本・実施設計者を選定するため公募型プロポーザルを進めた結果、久米設計を最優秀提案者とし、1億3000万円で契約した。
 プロポーザルには12者が技術提案書を提出。5月23日の1次審査(書類審査)は、事前審査で評点に開きのあった2者を除く10者の提案について協議し、2次審査対象者として久米設計、共同建築設計事務所、富永譲・フォルムシステム設計研究所、NASCA・岡田新一設計共同体、昭和設計、横河建築設計事務所の6者を選定した。
 2次審査は今月2日、福島市のラコパふくしまで公開で開催し、ヒアリングおよび委員協議の結果、最優秀に久米設計、次点に共同建築設計事務所を選定。久米設計とは22日に見積もり合わせを行い契約した。予定価格は1億3047万円だった。
 提案者のうち、2次審査対象者以外の6者は、同意者のみ名称および提案書を公表。名称公表者は内藤建築事務所、倉田・後藤設計共同体、オンデザインパートナーズの3者で、残る3者は非公表を希望した。
 審査委員は、中山茂樹千葉大学大学院工学研究科教授を委員長とする8人が担当。審査講評によると、久米設計の提案は、新病院の建築と現病院の解体をそれぞれ1期で行うことで、大幅な工期短縮やコスト削減を可能としていることが特徴。病棟の療養環境、さらにはスタッフステーションの配置などを含めて高く評価された。
 設計工期は2020年1月15日。
 県立矢吹病院は、県内唯一の公立精神科病院として福島県矢吹町滝八幡100ほか地内に立地。複数棟で構成する施設(延べ約1万4000平方)の老朽化や構造的問題を受け、児童思春期や医療観察法の入院機能等を備えた新病院として再建する。
 建設用地は、現病院敷地に隣接地を加えた6万6202平方bで、このうち4万5859平方bが建築検討エリア。主要施設は、RC造またはS造、2〜3階程度で、延べ6950平方b程度の管理棟、および6550平方b程度の病棟(計150床)。想定工事費は50〜60億円(解体、外構含む)。基本計画はシステム環境研究所(東京都中央区)が策定した。

 提供:建設新聞社