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北海道建設新聞社
2018/07/05

【北海道】石狩川、雨竜川が氾濫 大雨被害で天人峡温泉孤立

 2日から3日にかけて道北を中心に降った大雨により、上川管内では道道天人峡美瑛線が洗掘されて決壊し天人峡温泉が孤立したほか、雨竜川、石狩川、ペーパン川などが氾濫、留萌市、小平町では崖崩れが発生した。4日未明から日本海側南部、太平洋側西部でも激しい雨が予想されており、引き続き土砂災害や河川氾濫に警戒する必要がある。
 前線の影響により、留萌市は3日昼ごろまでの24時間降水量が観測史上最大の146_に到達。旭川市は144・5_、深川市は130_と7月の観測史上最大の記録的な大雨に見舞われた。
 国道は3日午後3時現在5路線6区間、道道は午後1時現在27路線が通行止め、JRは午後4時で特急14本、快速・普通96本を運休とした。
 上川管内は3日午後1時現在、床上浸水6棟、床下浸水11棟の被害が出た。通行規制中の天人峡美瑛線は洗掘で車道路面が決壊しているのを道路パトカーが発見した。
 道管理では上雨紛台場線で増水した伊野川により富沢橋の橋台洗掘が進み橋梁の保護護岸が欠壊。新開旭川線は旭川市西神楽南地区で延長20m、高さ15m程度の規模で法面崩壊、瑞穂東川線では旭川市東旭川町瑞穂地区で路肩決壊が起きた。ペーパン川の氾濫では周辺農地に浸水し積み土のうで対応している。
 ■旭川建協は出動要請に備え
 直轄では国道39号の路肩が上川町東雲地区で洗掘の被害を受け、高田建設(旭川)が出動要請を受けて応急復旧に着手。旭川建設業協会では出動要請に即時対応できる体制を整えている。
 旭川市は市道10カ所で通行止めとなり、道路冠水22カ所、陥没・欠損3カ所、洗掘1カ所、土砂流出2カ所、路肩・法面崩れ5カ所を確認。石狩川リベライン旭川パークドリームランドなど石狩川や忠別川、美瑛川の河川敷11カ所で被害を受けるなど市内で浸水が多発した。
 直轄河川では雨竜川が沼田町共成の右岸、深川市多度志の左岸、石狩川が旭川市神居古潭と深川市境付近の左岸で溢水。札幌開建では農地以外の施設にも被害が出ていないか調査を進めている。道管理河川は16河川が氾濫し、上川管内はペーパン川を含む11河川、空知管内は4河川、留萌管内1河川という内訳だ。
 降雨で地盤が緩み、留萌市瀬越町では道有地の崖地が幅20―30m、高さ20mにわたって崩壊。民有建築物に隣接していたが物件被害はなかった。同市内では、このほかにも数カ所で土砂崩れが発生したもようだ。
 小平町内の海岸沿いを走る国道232号では法面が海に崩れ、路面が土砂で覆われたため鬼鹿秀浦―花岡間10・2`が通行止めに。留萌開建では崩落面の調査を実施し、土砂の撤去を進める考えだ。