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建通新聞社(東京)
2018/07/20

【東京】都 柳瀬川の未整備区間、河道線形など検討開始

 東京都建設局は「柳瀬川整備に関する基本検討」業務をクレアリア(北区)に委託した。柳瀬川下流の未整備区間の事業実施に備え、金山調節池の下流を対象に、護岸の老朽化や河床低下に対応しつつ自然環境を保全できる河道線形や整備の手順などを検討する。
 柳瀬川は、埼玉県所沢市の狭山湖(山口貯水池)を水源に、北川や空堀川、東川と合流しながら都県境を流下し、埼玉県志木市で新河岸川へ合流する河川延長19・6`の荒川水系の1級河川。都と埼玉県が分担して河川整備を進めており、都区間では金山調節池から空堀川合流点までと、新河岸川合流点から関越自動車道までの一部区間を除き時間雨量50_に対応できる護岸改修を完了している。
 金山調節池の下流は、関越自動車道下流でネック区間があるため未整備の状況で、台風で上流域に水害が発生するなど対策の必要性が高まっている。
 同調節池から関越自動車道までの区間は、良好な自然環境をできるだけ保全し、自然の力によって河道が形成されやすいよう、低水路幅を広くするなど自然環境が復元できる整備を実施する計画。しかし、護岸が老朽化し一部で河床が低下している他、自然環境保全の観点から現在の河道線形案が実情に即していないといった課題がある。
 今回の業務を通じて、関越自動車道から金山調節池までの区間とその周辺の現況調査を実施し、現在ある施設や復旧が必要になる施設、将来整備が計画されている施設などを確認した上で、河道を検討。道路や調節池、既設構造物への影響を抑え、移転が必要となる家屋が少なくなるような河道線形を複数案まとめるとともに、各案の事業費を算出し、施工性や工期などを比較検討する。

提供:建通新聞社