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建通新聞社四国
2018/07/20

【徳島】徳島県道路メンテナンス会議が本年度初会合

 徳島県道路メンテナンス会議(会長・島本和仁徳島河川国道事務所長)の2018年度初会合が、17日に徳島市内で開かれ=写真、徳島県内の道路橋、道路トンネルなど道路施設の17年度点検・診断実施状況や18年度の点検計画、研修の見通しなどを題材に話し合った。橋梁点検では、17年度の点検で阿南市の小野1号橋(市道小野線)など市町管理橋6橋が緊急措置段階に当たる判定区分Wに該当し、緊急措置を講じた旨の報告があった他、18年度は直轄も含め2568橋で点検を予定、または実施していることが報告された。
 徳島県内の17年度の橋梁点検結果によると、管理施設数1万2653橋(管理者=国・高速道路会社・県・市町村)のうち、26・5%に当たる3359橋で点検を実施。緊急に措置を講ずべき状態の判定区分Wに6橋が該当した他、早期に措置を講ずべき状態の判定区分Vには392橋が該当した。この他予防保全観点から措置を講ずることが望ましい状態の判定区分Uは2574橋、健全な状態の判定区分Tは387橋だった。
 判定区分Wに該当した6橋は、小野1号橋の他、鞴橋(市道迎坂2号線、吉野川市)、野呂内橋(市道坪尻野呂内線、三好市)、三樫尾第4床版橋(市道旧三樫尾線、三好市)、坂瀬橋(市道窓小祖谷線、三好市)、吉良谷橋(町道吉良谷線、つるぎ町)。
 このうち小野1号橋(RC中実床版橋)では、パイルベント橋脚に柱部のひび割れ発生に伴う傾斜が見られ、すでに全面通行止め措置を行っており、架け替えの方向で本年度に詳細設計を予定していることが管理者から報告された。また、その他橋梁でも鉄筋の露出や床版の損傷、鋼材の腐食などが著しく、全て全面通行止め措置済みで、今後修繕、または撤去するなど恒久対策について検討しているとした=表参照。
 道路の老朽化対策で橋梁とトンネルなどは、国が定める統一基準により5年に一度、近接目視による全数監視を14年度から実施することになり、健全度T〜Wの判定区分を定め道路インフラを診断している。会議では関係道路管理者が情報を共有し、道路橋などの点検計画策定や地域一括発注、自治体職員・民間企業の点検講習会などに取り組んでいる。
 14〜17年度の4年間で徳島県全体の17年度までの点検率は、橋梁79・3%(1万0039橋/1万2653橋)、トンネル79・8%(142本/178本)、道路付属物等約73・9%(315施設/426施設)となっている。このうち橋梁の管理者別の点検率は、国が85・3%(377橋/442橋)、高速道路会社が76・7%(188橋/245橋)、県が79・5%(2008橋/2526橋)、市町村が79・7%(7524橋/9440橋)。
 本年度は点検5カ年計画の最終年に当たる。県内の18年度の点検予定は橋梁で2568橋、トンネル36本、道路付属物など70施設。このうち橋梁は、国が65橋、高速道路会社が27橋、県が517橋、市町村が1959橋で点検を予定または実施しており、本年度の点検をもって一巡させる計画だ。会議の中で島本会長は「日ごろの管理が危険回避につながる。コストがかかるかもしれないが、いざという時に差が出てくる」とし、出席した各道路管理者に円滑な点検の推進を呼び掛けた。
 会議ではこの他、事務局から18年度の研修計画、広報活動などが示され、県建設技術センターから18年度橋梁点検の市町村支援について、前年度に引き続き神山町、上板町、海陽町で受託実施する旨の報告があった。

提供:建通新聞社