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建設新聞社
2018/07/25

【東北・岩手】清水建設で着工 東芝メモリ新製造棟の建設/免震構造を採用、延床面積は約20万u

 東芝メモリ(東京都港区芝浦1の1の1 成毛康雄社長)は、岩手県北上市の北上工業団地に新製造棟(K1)を建設するため24日、現地で起工式を行った。同社が保有する最大規模の施設となり、3次元フラッシュメモリのBiCS FLASHを生産する。施工は清水建設が担当する。
 同社では、エンタープライズ用サーバやデータセンター向けSSD・スマートフォンを中心とした3次元フラッシュメモリの需要が、中長期的に拡大が見込まれるため新製造棟の建設を計画。2017年9月に北上市を新拠点に決定した。
 同施設の整備により、三重県四日市市の四日市工場と連携して市場拡大に対応できる生産体制を確立し、さらなる事業競争力強化を図る。
 建設場所は同市北上工業団地内で、東芝の関連会社であるジャパンセミコンダクターの敷地北側。
 施設規模はS造2層5階建てで、延床面積は約20万平方b。同社が保有する最大規模の施設となる。地震の揺れを吸収する免震構造を採用するほか、最新の省エネ製造設備の導入など環境面にも配慮した工場となる計画だ。
 また、人工知能(AI)を活用した生産システムの導入などにより生産性の向上を図る。具体的な設備導入や生産能力、生産計画などは、市場動向を踏まえ、今後、順次決定する方針。
 19年秋ごろに竣工し、20年に稼働開始する予定だ。設計は東芝研究開発本部生産技術センターが担当した。
 起工式には関係者約80人が出席。東芝メモリの成毛社長が鍬(くわ)入れ、清水建設の宮本洋一代表取締役会長が鋤(すき)入れを行い工事の安全を祈願した。
 成毛社長は「新しい体制のもと、さらなる成長に向け、設備投資と開発を加速させ、地域の発展に寄与していきたい」とあいさつ。達増拓也岩手県知事は「新工場の円滑な稼働に向け、北上市とともにインフラ整備や人材の育成確保など最大限サポートをしていく」と述べた。宮本会長は「持てる技術のすべてを尽くし、工期内に要望通りの高品質の工場を完成できるよう、会社を挙げ全力で取り組む」と意気込みを示した。

 提供:建設新聞社