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秋田建設工業新聞社
2018/07/25

【秋田】県南の汚泥処理広域化で基本構想基礎資料作成/PPP/PFIの課題も整理

 県下水道課は、県南地区の広域汚泥利活用で基本構想をまとめるため、8月6日の開札で基礎資料作成業務を委託する。汚泥の有効利用方法や処理方式のほか、PPP/PFIで事業化する場合のスケジュールなども検討する。基本構想策定は外部コンサルに委託せず、今回の基礎資料作成業務と並行しながら、県が年度内にまとめる予定。
 事業は県と市町村協働の「あきた循環のみず協働推進事業」として進めるもの。秋田県生活排水処理構想の第4期構想の整備計画目標年次である平成47年度を想定し、県南地区で汚泥処理の広域化について検討する。具体的には、各市町村が処理している下水道や農業集落排水、浄化槽、汲み取りし尿などの汚泥処理を一体的にカバーする方法を探る。
 検討の対象となるのは横手市、湯沢市、大仙市、仙北市、美郷町、羽後町、東成瀬村の7市町村と、湯沢雄勝広域市町村圏組合、大仙美郷環境事業組合の2組合。
 現在、横手市には単独公共下水道終末処理場の山内浄化センター(35年度に流域下水道横手処理区に統合予定)、し尿処理場の横手市横手衛生センター、同雄物川衛生センター(統廃合予定あり)がある。
 湯沢市には単独公共の浄化センター(湯沢、稲川、院内、小安、皆瀬)、大仙市にも単独の浄化センター(南外、刈和野、強首、協和中央)、仙北市には単独公共の田沢湖浄化センター、し尿の仙北市汚泥再生処理センター、羽後町には単独公共の西馬音内浄化センター、組合には湯沢雄勝広域市町村圏組合清掃センター(し尿処理場)、大仙美郷クリーンセンターし尿処理場がある。美郷町は流域関連公共下水道、農業集落排水、浄化槽、東成瀬村は浄化槽のみとなっている。
 委託する業務では、バイオマス利活用(肥料化、固形燃料化、エネルギー化)や土壌改良材、建設資材化(セメント、路盤材・埋戻材、アスファルトフィラー)に対し需要量や利用汚泥の形態(脱水ケーキ、乾燥、炭化、焼却灰、溶融スラグなど)・課題を整理。
 そのうえで、有効利用方法に対する汚泥処理方式の検討ケースを設定するほか、汚泥処理方式の比較検討・提案、事業に「参加意向あり」「参加検討中」としている各事業者が施設建設・維持管理運営で負担すべき事業費の概略算定、広域汚泥処理の実施による効果試算も実施する。
 このほか、PPP/PFIを実施する場合の事業化スケジュール(導入可能性調査、アドバイザリー業務、基本設計、着工・運用)について、課題を提案・整理する。

提供:秋田建設工業新聞社