全国情報ネットワーク：各地域で信頼される専門紙33紙で構成

　県は30日、９月補正予算案の概要を発表した。一般会計は83億３３００万円を増額し、当初予算と合わせた補正後の総額を１兆７３７２億１４００万円とする。主要事業では、県立学校長寿命化対策事業に限度額29億９００万円、上総一ノ宮駅東口整備事業補助に同４億５００万円、特別支援学校整備事業に同３億３５００万円の債務負担行為をそれぞれ設定。また、県立学校及び県有施設のブロック塀等安全対策事業に同８億５０００万円を計上した。
　補正予算は、大規模な自然災害の発生を踏まえ、県有施設のブロック塀の安全対策や、河川の堤防・護岸補修など「くらしの安全・安心」のための事業を緊急的に実施するための事業費などを措置した。
　一般会計の普通建設事業費は21億２００万円を増額し、既定と合わせた同事業費の総額を１４３５億８９００万円とする。単独事業で県有施設のブロック塀等の安全対策や台風・豪雨対策として河川堤防・護岸の整備等を実施することにより増額となった。
　ブロック塀等の安全対策は、大阪北部地震によりブロック塀等が倒壊した事故を踏まえ、県立学校及び県有施設でブロック塀の撤去・改修を行う。事業費は一般会計分８億円、公営企業会計分５０００万円。一般会計分は県立学校61校・２０５か所と県有施設81施設・１７０か所で事業を実施。事業費は各４億円。公営企業会計分は浄水場等９施設15か所を実施する。
　県立学校長寿命化対策事業は県立学校の外壁等改修工事を実施。２０１９年度に予定している外壁等改修工事について、騒音が伴う工事を夏休み中に集中的に実施できるよう前倒しして着手するため、債務負担行為を設定した。学校は19校・23棟を予定。実施設計は本年度に委託している。
　特別支援学校整備事業は、20年度に供用開始を予定している市原特別支援学校の教室棟について、19年度早期に着手するため債務負担行為を設定。
　一方、上総一ノ宮駅東口整備事業の補助は、東京オリンピックのサーフィン競技開催時に観客が利用するシャトルバスの乗降場所となる同駅について、一宮町が行う駅東口の跨線橋整備及びエレベーター設置の経費を補助する。事業費は概算約８億１０００万円を見込む。
　このほかでは、河川・海岸・砂防対策事業10億９３４０万円、三島ダム応急対策事業１億８２３８万円、交通安全対策事業８０００万円、房総半島中央部における鉄道利用の活性化検討調査１０００万円などに予算を措置した。
　河川・海岸・砂防対策事業は、河川の堤防・護岸の整備や補修工事等を拡充。内訳は▽堤防・護岸の補修６億２４００万円▽堤防嵩上・護岸整備・地盤改良２億３０００万円▽河道内に堆積した土砂の撤去９５４０万円▽土石流・崩落防止対策５６００万円。交通安全対策事業は、道路標示（横断歩道）の補修を約１１００か所で実施する。
　三島ダムは、５月に発生した漏水に対応するため、応急工事を実施するとともに、今後の復旧に向けた工法の検討、機能の保全工事などの関連事業を実施する。