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北海道建設新聞社
2018/09/05

【北海道】林業大学校設計をプロポ公告 本校舎は林産試を改修・増築

 道は、2020年の開校を目指す仮称・林業大学校の運営体制を盛り込む基本計画案をまとめた。本校舎は旭川市内の道立総合研究機構林産試験場庁舎を一部改修して転用するほか、庁舎北側にW造、2階、延べ1400m²の規模で増築する。総事業費は約15億円。本校舎の基本・実施設計を5日、公募型プロポーザル方式で公告した。
 全道の多様な林業現場に対応可能な実践力の習得を効果的・効率的に実施できるよう、1年次に主要な講義拠点となる本校舎、2年次に実践力を養成する地域拠点を7地域に設置する。
 道は、基本計画案で、本校舎は旭川市内にある林産試験場庁舎に増築するとした。道産CLT(直交集成材)やコアドライなどを活用し、内装を木質化する。林産試験場庁舎(RC造、2階、延べ2941m²)のうち1階の250m²を校舎として改修する。屋外実習場、機械保管庫、駐車場50台程度なども整備する。改修部分は19年4月まで設計を進め、来夏に着工、20年度に供用する。増築部分は19年9月までに設計し、21年度に供用を始める。20年度の開校時は改修部分を校舎・実習室として使う。
 実践実習拠点は、ICTなど最新技術を学べる下川町や南富良野町を中心とした道北、高性能林業機械を活用した人工林整備と森林認証を学べる芦別市や京極町などの道央、木質バイオマス利用の流れを学べる厚真町とむかわ町を中心にした日高・胆振、CLTを使用した地域材利用を学べる森町と知内町などの道南、森林認証の実証が可能な津別町と滝上町を中心としたオホーツク地域、天然更新技術が実践できる十勝、自然公園と周辺の森林管理を学ぶ釧路・根室に設置する。
 本校舎の基本・実施設計は5日に公募型プロポーザルで公告した。14日まで参加表明書を受け付け、10月18日まで技術提案書を求める。ヒアリング審査を経て12月に契約する。参加要件は道の入札参加資格を持ち、道内に本店を置く1級建築士事務所。共同体の場合は2者で構成し、代表者以外の構成員は道内に支店を置くことを求める。
 技術提案は、@段階的な開校に対応した既存施設の効率的な改修A既存施設との機能分担や利用者の利便性に配慮した施設整備B木材の利用方法を学ぶことのできる施設整備―の3テーマを満たすことを求める。
 各地域の実習拠点施設は次の通り。
  ◇上川・留萌・宗谷▽下川町=林業総合センター▽南富良野町=かなやま湖スポーツ研修センター▽地域全体=役場庁舎、町有施設
  ◇空知・石狩・後志▽美唄市=林業試験場研修棟▽芦別市=市有施設▽京極町=町有施設
  ◇胆振・日高▽厚真町=旧校舎(研修施設)▽むかわ町=旧校舎(木育活動施設)▽日高地域全体=管内町有施設
  ◇渡島▽森町=旧校舎、グリーンピア大沼、ネイパル森▽知内町=しりうち地域産業担い手センター
 ◇オホーツク▽東部地域=21世紀の森森林学習展示館、津別町有施設▽西部地域=滝上町多目的活性化センター童話村交流プラザ
 ◇十勝▽地域全体=公民館、役場など市町村有施設
  ◇釧路・根室▽地域全体=市町村有既存施設