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建設経済新聞社
2018/09/06

【京都】成生漁港の隣接海面埋立て 係留施設など整備を計画

 舞鶴市は、成生漁港に隣接する海面を埋め立て、漁船の係留施設(物揚場)と漁具保管修理施設を整備する。
 舞鶴市北東部の日本海沿岸に位置する成生漁港では、アジ類、イワシ類、ブリ類などの回遊魚を対象とした大型定置網漁業を中心に漁業が営まれており、3t未満(37隻)など計49隻が登録する(28年時)。平地がほとんどない地形のため、大型定置網等の漁具の保守修繕に要する用地が不足し交換作業に多くの時間を要しており、係船岸も不足し陸揚げ・出漁準備などにも支障を来している。地元漁業者からも早急な対策を求める要望があることから、対策を講じる。
 利便性などから、既存の漁港施設と一体的に整備する必要があるが、漁港施設の背後は急峻な山地で用地を造成することができないため、海面を埋め立て用地を確保する。
 既設物揚場に隣接して、準備用の係留施設として物揚場を整備。その背後に大型定置網等の陸上作業における保守修繕を行う漁具保管修理施設を整備する。
 埋立区域は舞鶴市成生小字観音崎10044−2、成生小字観音崎10044−9、成生小字小成生669−1地先で、面積は1097・09u。物揚場(マイナス2・5m、延長39・5m(防波堤側22・0m+既設物揚場側17・5m)、約237u)、護岸(約141u、延長34・0m(延伸部10・6m+既設フラット部17・4m+既設パラペット部6・0m))を築造し、その背後に漁具保管修理施設(約719u)の用地を確保する。
 事業費は約1億5000万円、工期は約2年を見込む。
 工事施工は、外周施設の物揚場及び護岸を概成させ、埋立区域を外海と遮断した後、購入土、成生漁港浚渫土、床堀浚渫土、建設残土を浚渫船やダンプトラックで埋立区域に投入し、整地して所定の地盤高に仕上げ、その後、エプロン舗装の工事を行う。
 1年次は、まず護岸の基礎工の工事を進め、クレーン付台船で既設防波堤の捨石・被覆石を撤去し、捨石を投入。次に護岸(延伸部)の本体工をコンクリートミキサー車、コンクリートポンプ車でコンクリート打設し完成させ、根固方塊、被覆ブロックを設置する。またグラブ浚渫船により物揚場(既設物揚場側)の床堀を行う。床堀土は台船により施行区域内の陸域に運搬し仮置きする。物揚場(防波堤側)には捨石、被覆石を投入する。その後、物揚場の本体工をコンクリートミキサー車、コンクリートポンプ車でコンクリート打設する。
 2年次は、まずクレーン付台船により物揚場の裏込栗石を投入し防砂シートを敷設して、物揚場及び護岸の上部工をコンクリートミキサー車、コンクリートポンプ車でコンクリート打設する。次に購入土、公共残土(成生漁港浚渫土、床堀浚渫土、建設残土)を浚渫船やダンプトラックで運搬・投入し、ブルドーザーにより片押整地しながら所定の地盤高まで仕上げる。その後、物揚場のエプロン工をコンクリートミキサー車、コンクリートポンプ車でコンクリート舗装し、物揚場の係船柱、防舷材を取り付け、護岸及び物揚場を完成させる。
 埋立に用いる土砂は合計で2000m3(購入土400m3、成生漁港浚渫土800m3、床堀浚渫土200m3、建設残土600m3)。
 29年度実施の測量調査設計は国際航業京都支店(京都市下京区)が担当。