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建通新聞社四国
2018/09/07

【香川】建設工事従事者安全確保推進計画検討会設置

 「建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する法律」に基づき、講ずべき施策などを検討し、建設工事従事者の安全と健康の確保に関する計画を策定するため、香川県は「建設工事従事者安全確保推進計画検討会」を設置し、8月31日に県庁内で初会合を開いた=写真。
 同検討会は、香川県建設業協会、建設業労働災害防止協会香川支部、建設産業専門団体四国地区連合会の業界団体と、四国地方整備局、香川労働局と香川県の関係部署で構成。年度内に数回の検討会を開催し、12月までに香川県計画素案の提示、19年3月末までに県計画を策定・公表する。
 今回の検討会ではまず国の法律で基本理念や基本施策に加え、国の基本的な施策と基本計画について説明。その上で香川県の基本的な計画を策定する上で建設業団体などから県内の現状と課題などを聴取した。
 業界団体からは、国、県などとの役割分担や週休2日の確保など専門工事業界の生の声を反映した、実効性の高い施策の実現を求める声が上がった。この他、香川県内の災害状況や、一人親方等の死亡災害発生状況なども検討会に提示。業界団体から数字として表れにくい、一人親方等の災害の現状を打開する大胆な施策を、県の基本計画に反映するよう求める意見もあった。
 政府が昨年6月にまとめた「建設工事従事者の安全及び健康の確保に関する基本的な計画」によると、現状と課題、基本的な方針に加え、総合的かつ計画的に講ずべき施策として▽建設工事の請負契約における経費の適切かつ明確な積算等▽責任体制の明確化▽建設工事の現場における措置の統一事項(建設業者間の連携の促進、一人親方らの安全および健康の確保、特別加入制度への加入促進などの徹底)▽建設工事現場の安全性の点検等(i-Constructionを推進し生産性向上にも配慮した、安全な工法などの研究開発と普及推進)▽安全および健康に関する意識の啓発―などを挙げた。
 また、これを基に▽建設工事従事者の処遇の改善および地位の向上を図るための施策(社保加入の徹底、建設キャリアアップシステムの推進、「働き方改革」の推進)▽墜落・転落災害の防止対策の充実強化▽東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた先進的な取り組み▽基本計画の推進体制(関係者における連携、協力体制の強化)▽施策の推進状況の点検と計画の見直し―を推進する上での必要事項に明記した。

提供:建通新聞社