トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日刊建設タイムズ社
2018/09/14

【千葉】稲毛キャンパス再整備/短大移転し施設再編/千葉敬愛学園 100周年に向け/地区計画で最高高さ緩和

 学校法人千葉敬愛学園(千葉市稲毛区)は、創立100周年を迎える2026年に向けて、稲毛キャンパスの再整備に取り組む。佐倉市にある短期大学を24〜25年度ごろを目標に稲毛キャンパスへ移転し、大学、短期大学、高等学校間の連携を強化する。これに伴い同キャンパスでは、地区計画を定め、最高高さ制限を緩和するなどして短期大学新校舎の建築や高等学校校舎、体育館の整備等に備える考えで、現在、千葉市都市計画課で地区計画の原案を縦覧している。
 学校法人千葉敬愛学園は、1926年に千葉市内に関東中学校(現千葉敬愛高等学校)を創立したことに始まり、2026年には創立100周年を迎える。これを機に、創立以来同学園の拠点としてきた稲毛キャンパスの再整備に取り組むことにした。
 同学園では現在、大学、短期大学のほか2つの高等学校と幼稚園を擁しており、キャンパスも千葉市稲毛区・美浜区、佐倉市、四街道市に展開している。しかし、少子化の流れもあり、佐倉市の短期大学を稲毛キャンパスに移転して大学、短期大学、高等学校の連携を強化し、教育研究環境の充実を図ることにした。
 そうした中で、稲毛キャンパス(稲毛区穴川1丁目)は現在、最高高さが20mに制限されているため、地区計画を定め最高高さ制限を一部45mまで緩和することで、施設の集約化及び高度利用を可能とし、「文教のまち」にふさわしい土地利用の誘導と、周辺の居住環境に配慮した市街地形成を図る。
 「千葉敬愛学園稲毛キャンパス地区」地区計画の原案によると、地区計画を定める範囲は稲毛区穴川1丁目の一部、約3・4ha。短期大学の移転を機に、大学・短大・高校から成る総合学園としての魅力を高めるキャンパス整備を行う。
 「大学・短大地区」(約1・4ha)は、大学・短大の教育・研究施設の集約化と高度利用を図る区域とし、大学の研究施設を主体として屋外スペースを確保しつつ、高層の建築物を配置。これに伴い、建築物等の高さの最高限度を45mとする。
 「学園高校地区」(約0・6ha)は、学園高校の教育施設の集約化を図る区域とし、教育施設を主体として中層の建築物を配置。これに伴い、建築物の高さの最高限度を25m(A区域)または20m(B区域)とする。
 「スポーツ地区」(約1・3ha)は、大学・短大・学園高校の運動施設の集約化を図る区域とし、運動施設を主体として中層の建築物を配置。これに伴い、建築物の高さの最高限度を20mとする。
 「低層地区」(約0・1ha)は、周辺住環境と調和のとれた市街地の形成を図る区域とし、壁面後退による開放的空間を確保した上で、低層の建築物を配置。これに伴い、建築物の高さの最高限度を10mとする。
 併せて地区整備計画では建築物等の用途について、建築できるものを@学校、図書館その他これらに類するものA共同住宅、寄宿舎または下宿(スポーツ地区にあるものに限る)B老人ホーム、保育所、福祉ホームその他これらに類するもの(ただし6階以下で、大学・短大地区にあるものに限る)C事務所(ただし、6階以下)Dホテルまたは旅館(スポーツ地区に限る)E以上の建築物に附属するものに制限する。
 このほか、壁面の位置の制限(1号壁面1・5m以上、2号壁面3m以上、3号壁面5m以上)や、建築物等の形態または色彩その他の意匠の制限(原色を避け、周辺の環境に調和した落ち着きのあるもの)も設ける。
 地区計画の縦覧期間は今月25日、意見書の提出期間は来月2日まで。その後、来月20日を予定して都市計画説明会を開催し、12月ごろに案の縦覧を行った後、年明けの都市計画審議会に諮り、本年度内の決定・告示を目指す。k_times_comをフォローしましょう
times