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建通新聞社(東京)
2018/09/18

【東京】都 渋谷川、海老取川の河川整備計画を年度内決定

 東京都建設局は渋谷川・古川と海老取川の河川整備計画変更について、年度内に国の認可・同意を得て都の行政計画として決定する。渋谷川・古川では時間雨量75_に対応するための施設整備として、新並木橋〜渋谷橋付近に容量約22万立方bの規模の調節池を新設する。海老取川では右岸に新たな防潮堤を整備するとともに、左岸で既設防潮堤の耐震対策を実施する考えで、今後、事業内容など施設計画の検討を進める。9月14日に開いた河川整備計画策定専門家委員会に諮り、同意を得た。
 古川水系の渋谷川・古川は、JR渋谷駅前の新渋谷橋(渋谷区渋谷2丁目)を上流端とし、渋谷区と港区を流れ東京湾に注ぐ延長6・8`の2級河川。渋谷区と港区の区境である天現寺橋(港区南麻布4丁目、渋谷区恵比寿2丁目)を境に、上流を渋谷川(延長2・4`)、下流を古川(延長4・4`)と位置付けている。
 時間雨量75_規模の降雨に対応するよう新たに調節池を建設するとともに、河道整備と流域対策を組み合わせて実施する。
 調節池については、上流域の新並木橋〜渋谷橋付近に、容量約22万立方bの規模で建設する。今後、施設数や設置場所などの施設計画の検討を進める。
 天現寺橋付近から国道1号(赤羽橋)付近までの区間では、橋梁の架け替えを含む護岸整備や河床掘削を行う。国道1号から下流の高潮対策対象区間では、国道15号(金杉橋)付近からJR線までの区間で防潮堤整備と河床掘削を行う。
 海老取川は、大田区羽田旭町と羽田5・6丁目〜羽田空港1丁目の間をほぼ直線的に南北方向に流れる1級河川で延長約1`。多摩川から分派し、海老取運河に接続する。
 左岸(穴守稲荷側)は防潮堤の整備を完了しているものの老朽化しており、耐震性が十分ではない状況。右岸(羽田空港側)は防潮堤が未整備で、羽田空港跡地のまちづくりの進展に合わせ、高潮に備えた施設整備が求められている。
 こうした状況を踏まえ、左岸の防潮堤整備済み区間について、将来にわたって考えられる最大級の規模の地震(レベル2地震)が発生しても機能を保持し、水害に対する安全性を確保するため、鋼管杭の打設などによる耐震対策を実施する。
 右岸では、多摩川〜穴守橋間で、空港跡地まちづくりの進展に合わせ、1959年の伊勢湾台風と同規模の台風が最大の被害をもたらすコースを進んだ場合に発生する高潮(高さ4・1b)にも対応できる新たな防潮堤を整備する。穴守橋から下流については、背後地の利用状況を踏まえ、関係機関と連携して今後の対応を検討する。

提供:建通新聞社