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建設経済新聞社
2018/09/19

【京都】美観風致審景観専門小委員会 立誠小跡地計画を事前協議

 30年度第5回京都市美観風致審議会景観専門小委員会(委員長・門内輝行京都大学名誉教授)が14日、京都市内で開かれ、京都産業大学の新1号館(仮称)・第6研究室棟(仮称)の建設計画を諮問、(仮称)立誠小学校跡地利用計画を事前協議した。
 京都産業大学の新1号館(仮称)・第6研究室棟(仮称)の建設計画は、学校法人京都産業大学(理事長柿野欽吾氏、京都市北区上賀茂本山436他)が本山地区の風致地区第5種地域(高さ15m以下)において新1号館を新築、風致地区第5種地域(高さ15m以下)及び風致地区第2種地域(高さ10m以下)において第6研究室棟を新築するもの。
 新1号館はSRC造4階建、延7882・05u(建築面積3065・76u/高さ18・64m)で、工期はT期が平成31年(2019年)2月〜平成32年(2020年)2月予定、U期が平成32年(2020年)7月〜平成33年(2021年)9月予定。使用開始時期は新1号館(T期)が平成32年(2020年)3月、新1号館(U期)が平成33年(2021年)10月予定。
 第6研究室棟はRC造4階建、延3328・13u(建築面積1014・03u/高さ16・01m)で、工期は平成31年(2019年)2月〜平成32年(2020年)2月予定。使用開始時期は平成32年(2020年)3月予定。
 既存本館の最高高さよりも計画建物(新1号館、第6研究室棟)を低く抑える。寄棟屋根を基本とし、既存校舎との調和を図る。屋根形状は既存建物屋根(金属板段葺き屋根)と同様の素材を使用し、統一感を図るとともに、屋根裏のスペースを空調室外機置き場として活用する。両棟ともに太陽光パネルを設置する。外装仕上げや色彩は既存建物と統一。外壁はレンガを基調とする(レンガ、コンクリートランダム目地)。
 新1号館は既存新1号館(万有館)の北側に建設する。万有館と一体となる建築とし、その間をパブリックスペースとして全天候型の屋外広場を計画する。船山を望む西側は眺望を楽しむ段状のテラスとし、軒下空間となるピロティや廊下、ラウンジなど屋内外の様々な居場所を創出する。西側斜面から東側の山並みへの連続する形で外壁をセットバックする。
 第6研究室棟は既存9号館・既存14号館の南側に建設する。最上階は南側にセットバックする。水平庇で周辺建物との調和を図る。屋根の中央は室外機置場とする。
 今後のハード整備では、現3号館建替工事は平成31年(2019年)1月着工〜平成32年(2020年)2月末竣工の工期14ヵ月で予定。
 バスプール玄関整備について、1次のバスターミナル化工事・駐輪場工事は平成31年(2019年)9月着工〜平成33年(2021年)2月末竣工の工期18ヵ月、同じく1次の総合インフォメーションセンター新設工事は平成32年(2020年)7月着工〜平成33年(2021年)2月末竣工の工期8ヵ月、2次のブリッジ架橋工事は平成32年(2020年)1月着工〜平成33年(2021年)2月末竣工の工期14ヵ月で予定。
 本館建替工事は平成34年(2022年)4月着工〜平成35年(2023年)2月末竣工の工期11ヵ月で予定。6号館建替工事と4号館建替工事、教室棟(人文社会系)新築工事はそれぞれ平成35年(2023年)1月着工〜同年12月末竣工の工期12ヵ月で予定。
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 立誠小学校跡地利用計画は、京都市がプロポーザルで契約候補事業者に選定したヒューリック梶i東京都中央区)の提案。
 閉校した同校を利活用し、ホテル・ホール・飲食店・自治会館・図書館・駐輪場を整備(増築・用途変更)する計画。設計は竹中工務店大阪一級建築士事務所、施工は竹中−古瀬建設工事JV。
 計画地は高瀬川沿いの京都市中京区蛸薬師通河原町東入備前島町310−2(一部)、663−3、663−4、河原町通四条上る二丁目下大阪町348−5(一部)、高瀬川筋四条上る紙屋町358(一部)の敷地4851・68u。
 既存棟はRC造一部S造3階建、延約2500u(建築面積約850u)で高さ約16・50m。敷地西側に建設する増築棟はS造一部RC造地下1階地上8階建、延約1万2350u(建築面積約1700u)で高さ30・99m。敷地南東に建設する回廊・東屋はS造平屋建、延約65u(建築面積約200u)で高さ3・55m。
 地域のシンボルでもある既存校舎は、講堂・北校舎西側の一部は除去するが、耐震改修によって、主要な外観や内装等の意匠を保全・再生する。内部は大会議室・中会議室・小会議室、テナント、客室などを収容し、「ホテル旧館」とする。
 増築棟は「ホテル新館」とし2階以上に客室、8階にレストラン、バーを収容。1階には自治スペース、図書スペース、多目的ホール、テナント、公共駐輪場、消防団詰所などを配置する。
 学校グラウンド部分は周囲に回廊(葺屋根)を巡らせ、東屋を配置したオープンスペースとして「立誠ガーデン」を整備する。
 解体工事を進めており、建築着工は12月、完成は平成32年(2020年)3月の予定。