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北海道建設新聞社
2018/09/21

【北海道】「3K」で女性育てよう 札幌でけんせつ小町フォーラム

 日本建設業連合会(山内隆司会長)は19日、ポールスター札幌で「働く女性の悩みを解決!みんなが笑顔で働き続けるために」をテーマにした「けんせつ小町フォーラム@札幌」を開催した。企業の管理者や女性技術者ら104人が参加。女性が活躍し、働き続けることのできる職場づくりについて考えた。
 日建連では、けんせつ小町委員会を設置して建設業界での女性の活躍を推進。その活動の一環として、日建連道支部(今憲昭支部長)との共催で道内で初めて開催した。
 フォーラムでは、女性活躍推進や女性リーダー育成研修などを手掛けるWoomax(本社・東京都千代田区)の竹之内幸子社長が「女性が働きやすい職場とは」と題して基調講演。新しい価値の創造やニーズの多様化、グローバル競争が進む現在は「能力や特性を最大限に生かし、組織の成長につながるダイバーシティ(多様化)の推進が求められている」と指摘し、「タスク型ダイバーシティの実現には組織が多様な属性の人材で構成され、多様な属性に対するバイアスを払拭(ふっしょく)することが重要」と持論を展開。
 人口や顧客、労働力の約半数が女性であることから「自社内の女性社員の力を最大限に引き出す知恵と仕組みを構築することがダイバーシティ推進に有効」と説き、具体的なマネジメントの工夫やトップのコミット、求められるリーダー像を紹介。「活躍する女性の陰に理解ある上司あり」と伝え、組織的な女性社員育成のためには「上司による期待感を伝える、機会を与える、鍛えるといった3Kの実践が必須」と論じた。
 この後、竹之内社長をコーディネーターに、福川春菜さん(岩田地崎建設)、是永明日香さん(鹿島)、北田薫美さん(清水建設)、谷口悠美子さん(大成建設)、山中くるみさん(戸田建設)の女性技術者5人をパネリストに迎えてパネルディスカッションを開催。
 福川さんは「トンネルの崩落事故を見て、けがをさせないインフラに携わりたかった」と建設業を希望した動機を語り、入職してからは「職人も含めて皆さんプライドを持って仕事をしている」との感想を披露した。是永さんは「男女関係なく対等に、そして平等に扱ってもらえることがうれしい」と述べ、北田さんは「以前に比べて女性技術者が増え、休日や残業も減っている」との現状を紹介した。
 子育てをしながら勤務している谷口さんは「周りの上司に支えられている」と感謝の言葉を述べ、宮大工に憧れて入職した山中さんは「今もかっこいいという印象は変わらない。職人さんは頼りになる」との好印象を伝えた。