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建通新聞社四国
2018/09/21

【高知】高知県の9月補正案 災復中心に投資的経費270億

 高知県は14日、一般会計で280億6387万円を追加する9月補正予算案を発表した。このうち7月豪雨による災害対策に約250億円を計上するなど、投資的経費に269億8615万円を追加する。当初からの累計は1251億1481万円となり、前年度同期比20・3%増となる。9月補正全体では平成に入り2番目の規模となった。
 豪雨災害復旧のうち、公共土木施設災害復旧では、河川に60億6000万円、安芸川、香宗川など264件が対象。道路に57億4800万円、川之江大豊線、国道195号など131件が対象。漁港海岸に1億5900万円、古満目漁港海岸堤防が対象。
 災害関連事業では、砂防に9億2200万円、梼原町の河主谷川など5件が対象。急傾斜地崩壊対策に2億1900万円、本山町井窪地区など4件が対象。河川海岸に1億9100万円、安芸市の川北海岸など16海岸が対象。地すべり対策に8000万円、大豊町日浦下が対象。
 堆積土砂や崩土、流木などを除去する県単独事業では、河川に29億5700万円で安芸川など207カ所、道路に11億0200万円で国道195号など82路線、砂防に3億7000万円で室戸市羽根町など17カ所の砂防施設と安芸市栃ノ木など15カ所の急傾斜地、ダムに1億0700万円で永瀬ダムなどが対象となる。
 農業分野では、農地に9億円(328カ所)、農業用施設に9億2900万円(181カ所)で、災害復旧に係る市町村を支援する。
 林業分野では、公共土木施設災害復旧に5億9000万円、仁淀川町川渡と宿毛市大島の治山施設が対象。災害関連事業では治山に18億5600万円で大月町安満地など21カ所、地すべり対策に7億6500万円で大豊町立川上名など3カ所が対象。市町村への補助は17億7100万円で林道75路線165カ所の復旧を支援する。
 水産業分野では、公共土木施設災害復旧に2億3300万円、古満目漁港の防砂堤、泊浦漁港の防潮堤などの復旧に充てる。中山間対策分野では安芸市3カ所、大豊町1カ所、梼原町2カ所での生活用水施設に4600万円を計上。
 災害復旧以外では、土砂災害警戒区域の指定に向けた基礎調査委託料に11億8500万円。水門や排水機場など河川管理施設の修繕・更新に3億3384万円。土佐清水市の竜串園地に東西連絡橋を整備するための設計費に419万円と債務負担行為977万円を設定。県民文化ホールのつり天井脱落対策に向け、債務負担行為に改修工事費4億2501万円を設定。病弱特別支援学校体育館の非構造部材耐震化改修に向け債務負担行為に工事費1412万円を設定。
 補助金関係では、沈下橋修繕事業費交付金に債務負担行為1293万円を設定、18年度中に修繕工事に着手する予定の市町村に対し支援する。新食肉センター整備に向けては1136万円を計上。同センター整備推進協議会に対し基本設計費の2分の1を補助する。
 特別会計では、流通団地および工業団地造成事業特別会計の工業団地造成事業費に8400万円を計上し、債務負担行為に13億2420万円を設定。南国市と共同で開発を進めている「南国日章工業団地(仮称)」の造成工事費などに充てる。
 会見で尾ア正直知事は「7月豪雨災害に迅速に対応するための予算を計上している。投資的経費が過去10年で最も高い。それだけ災害復旧を進めなければならない状況になっている」と述べた。
 9月議会の会期は20日〜10月12日。

提供:建通新聞社