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建通新聞社(神奈川)
2018/09/25

【神奈川】横浜市 学校建替、22年度までに構想27校

 横浜市教育委員会は小・中学校の建て替えで、2022年度までの累計事業量などを▽基本構想着手27校▽基本設計着手21校▽実施設計着手15校▽工事着手9校―と見積もった。建て替え対象校の選定数を19年度までは3校、20年度からは倍増の各年度6校にして基本構想の検討に乗り出す見通し。また、学校施設整備に関わる基準を見直したり、壁・窓の断熱化と自然採光・換気の取り入れを検討したりして、計画的かつ自然環境に配慮した建て替えを進める。年内の策定を目指す第3期教育振興基本計画(第3期計画、18〜22年度)の素案にこれらの内容を盛り込んだ。
 小・中学校の建て替えは17年5月の基本方針で、1981年度以前に校舎を建設した384校を2051年度までに建て替えることとした。建て替えスケジュールの目安は基本構想(1年目)、基本設計(2年目)、実施設計(3年目)がそれぞれ1年、工事(4年目以降)が2〜3年程度で、本格化すれば年間整備数は10校以上になると想定している。総事業費約1兆円。他の公共施設との複合化も検討する。
 17年度に上菅田小学校(保土ケ谷区)、都岡小学校(旭区)、汐見台小学校(磯子区)の3校を初弾の対象校に選んで基本構想を立案し、今年11月に基本設計をスタートさせる。18年度は池上小学校(神奈川区)、榎が丘小学校(青葉区)、勝田小学校(都筑区)の3校を次期対象校に選定して基本構想の検討に着手した。
 第3期計画の素案で示した累計事業量などに建て替えスケジュールの目安を当てはめると、19年度は17・18年度と同様に対象校を3校選んで基本構想を具体化し、20〜21年度の基本・実施設計を経て22年度の着工を目指す見通し。学校規模の適正化に向け、統合などを検討中の嶮山小学校・すすき野小学校(青葉区)、野庭中学校・丸山台中学校(港南区)の中から対象校を選定する可能性がありそうだ。また、20〜22年度に各年度6校を対象校に選んでいくと、25年度には最大18校の工事が同時進行することが予想される。
 一方、学校施設整備に関わる基準の見直しは、建て替えを機に新しい教育内容や教育現場のニーズに対応した施設とするため。壁・窓の断熱化と自然採光・換気の検討は自然環境への配慮(省エネ、自然との共生など)が狙いで、これら以外にも▽日よけ効果のあるバルコニーの設置▽太陽光を活用した設備の設置▽雨水利用施設の整備▽内装などの木質化の促進▽木造校舎への建て替え整備手法の検討(木造校舎導入検討業務の委託先を選定中)―を挙げている。

提供:建通新聞社