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滋賀産業新聞
2018/10/04

【滋賀】竜王町のコンパクトシティ化構想

 人口減少や少子高齢化が進む中、将来にわたって地域の活力を維持し生活機能を確保するために、西田秀治町長が町政の最重要課題と位置付ける竜王町の「10年後のコンパクトシティ化構想と30年後のまちのグランドデザイン」を策定するための検討がこのほどスタートした。
 庁内プロジェクトチームでの検討と、懇話会・町民ワーキングの2層式による意見聴取・協議、町議会への中間・最終報告を行なって、年度末まで半年をかけて取りまとめる予定。19年度4月以降、町民・町内事業者等へ提示・意見交換会等を実施して、町内事業者を含む全町民共通の目標として10年後のコンパクトシティ化と30年後のグランドデザインの実現に向けた取り組みを進める考え。
 同町は鉄道が走っておらず明確な中心核と言える場所がない。唯一、役場・公民館・図書館等が立地し商業施設(フレンドタウン)の誘致に成功した役場庁舎周辺が中心核と言えるが、▽子育て・教育環境、医療・福祉機能の強化・集約化、▽にぎわいの創出、▽住宅地の整備―等による中心核としての機能強化が欠かせない。また、それぞれにコミュニティを形成している32の既存集落を維持するために、▽小規模自治会の運営方法の検討、▽自立可能な自治会づくりへの支援―等が課題。更に、高齢化の進展は交通弱者の増加につながるため、公共交通の充実と安全な道路環境・道路網の整備によるネットワークの形成も必要になる。
 小・中学校をはじめ更新時期を迎える公共施設が多数ある中、これら公共施設の再配置も関連して、▽中心核に集約する施設や機能、▽既存集落の機能を維持する『小さな拠点づくり』、▽中心核と各拠点がネットワークする環境づくり、▽最寄りの鉄道駅(近江八幡・篠原・野洲)へのアクセスの利便性の向上―などをポイントに検討を進める。
 去る9月7日に町民各層の委員24名で構成する「町民ワーキング」の第1回を開催し、4つのグループに分かれて「町の強み・弱み」をテーマにワーキング、発表を行なって情報を共有。また、有識者及び住民・町内事業者代表、教育・農業・商工・医療・福祉・公共交通・建築デザイン・行政―の各関係者20名の委員と国・県等からのアドバイザー8名で構成する「懇話会」の第1回を9月28日ョに開催して、▽竜王町らしいコンパクトシティとは?▽町の強みの具体的な活かし方―などをテーマに意見を交わした。今後、それぞれ個別の会議を開催し、来年1月に合同・公開による第4回を開催。2月に取りまとめを行なって3月の策定を目指す。
 なお、支援業務は、指名型プロポーザルで選定したサンワコン(本社/福井市)が担当している。

提供:滋賀産業新聞