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北陸工業新聞社
2018/10/13

【富山】富山市・PPP/ホクタテ案は「富山型モデル」/本庁舎北側公有地活用総評/「学び・健康・環境」がテーマ 

 富山市の本庁舎北側公有地活用事業事業者検討会議における総評及び付帯意見は以下のとおり。
〈総評〉
 本事業には2グループから事業提案があり、いずれの提案も本市の公民連携の考え方を深く理解した創意工夫に富んだ内容であり、利便性の高い公共施設の提供だけではなく、中心部において質の高い多様なライフスタイルの実現につながることが期待されるものであった。
 事業提案書に係る審査の結果、審査事項に係る評価では、株式会社ホクタテ共同体の提案が、もう一方のAグループの提案を上回る高い評価結果となった。
 株式会社ホクタテ共同体の提案の主な評価内容としては、まず、事業計画に関する事項では「学び・健康・環境」をテーマとした新たな拠点施設として中心部のさらなる都市機能の充実が期待できること、また、事業資金の一部についてクラウドファンディングを活用した調達を計画するなど、地元企業や市民の本事業への間接的参画を促す「富山型PPPモデル」とも言える提案であったこと、さらには地元企業で構成するSPCを設立し事業運営に当たる事業実施体制などが高く評価された。
 また、施設計画に関する事項では、シンプルで周辺環境に調和した外観デザインであることに加え、公共施設部分については、来庁者や職員の動線に配慮するなど細かな工夫がなされた計画となっていることや、大スパンによる柔軟な間取り変更が可能な点などが評価された。
 次に、建設に関する事項では、施工期間中の周辺環境への配慮、騒音防止策、安全計画の取組みなどが評価された。
 維持管理に関する事項では、維持管理担当者が常駐するなど施設の管理体制の構築の点が評価された。
 PPP手法の事業効果に関する事項では、都市機能を充実させる多様な民間施設の一つとして全国的にも普及が進んでいる有料の自習室の提案があり、単なる貸しスペースではなく、利用者同士の交流等も念頭に置いた独創的な内容であることが評価された。
 最終的に以上の審査事項に係る評価と提案価格に係る評価をあわせた総合評価において、株式会社ホクタテ共同体が上位となったことから、同企業体の提案を優秀提案としたものである。
〈付帯意見〉
・公共施設の設計においては、本市との協議を踏まえ、その意向を十分に反映させること。
・ピロティを含む敷地内における車両及び歩行者の動線及び南北道路との接続については、安全面に対して十分に配慮すること。

hokuriku