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北海道建設新聞社
2018/10/17

【北海道】下川町でチョコレート製造へ 旧一の橋小を工場に改修

 下川町は、久遠チョコレートなどと自治体SDGsモデル事業を展開するため、旧一の橋小をチョコレート工場へ改修する。校舎棟のうち旧職員室、校長室、保健室を4―5人がチョコレート製造に従事する施設に改修する意向で、11月下旬に実施設計を仕上げた後、12月までに工事を発注し、来年3月中旬までに完成させる見通しだ。
 下川町と、障害者雇用を進めている一般社団法人ラバルカグループ(愛知県豊橋市)運営の久遠チョコレート、ベルシステム24ホールディングス(東京都中央区)が7月31日に札幌市内で締結した「SDGsの推進と持続可能な地域づくりに関する連携協定」に基づく取り組み。
 SDGsは、国連が提唱する「持続可能な開発目標」で、誰一人取り残されない多様性のある社会を目指すもの。チョコレート製造施設では、障害者3人程度と指導する健常者2人程度の雇用、フェアトレード(公平貿易)による原料の一部調達を計画している。
 施設の詳細は、今月4日の入札で柴滝建築設計が落札した実施設計で詰めるため、事業費などは流動的な部分を残す。業務期間は11月28日まで。
 改修は年度内の執行が求められる地方創生支援事業費補助金を活用する見通しで、実施設計がまとまり次第、町議会に工事費を盛り込んだ補正予算案を上程し、12月には施設整備を発注する。
 1980年改築の校舎棟(RC造、2階、延べ1146m²)と67年改築の屋体棟(S造、平屋、延べ546m²)から成る旧一の橋小は、2002年に閉校。現在は札天山収蔵館として郷土資料を保存・展示している。
 改修により校舎棟北側に配置された正面玄関横の職員室などを整理して工場スペースを確保し、その他の教室等は今後も保存・展示スペースとして利用する。
 町では、旧一の橋小への新たな事業者入居は難しいと見ているが、今後も町内へのパートナー企業誘致は積極的に進める方針だ。