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北陸工業新聞社
2018/10/17

【福井】轟建設の池田昌宏さん/土工の建設マスターに輝く/重機はあくまで使うもの/安全で確実な施工を目指して 

 轟建設(福井市勝見3丁目)工事部工事所長。「機械はスコップと同じく人が使うもの」が信条。安全で確実な施工を目指し、真摯に現場に向き合う姿勢を崩さない。42歳 
 18年度優秀施工者国土交通大臣顕彰で土工の「建設マスター」に輝いた池田昌宏さん。受賞については「会社に入ってから先輩に教わったことをやって来ただけ」と謙虚に語った。
 14年間継続してきた仕事を振り返り、現場を「生き物」と例える。絶え間なく変化する状況に対応し、これまで工夫と改善を重ね続けてきた。また、「基礎工事などの目に見えない仕事でも、無事完成したときは嬉しい」と話し、仕事の達成感にやりがいを感じる様子を表わす。
 仕事上で大切なこととして第一に「安全」を挙げる。重機を最大限に活用して社員の負担を減らし、安全で確実な施工を常に心掛け取り組んでいる。
 一方で、若い後輩には日頃から「どんなに大きいバックホウや重機を動かしても、それは手やスコップの代わりだ」と忠告する。ICT制御など機械の技術開発が進むなか、便利な重機に頼りすぎて不注意になり事故に繋がることを懸念しているためだ。スコップを用いた人力での土工事を基本に据えて重機を道具と見なした上で、今の時代の長所である新技術を使いこなしてほしい考え。「安全を守るために色々な知識を身に付けて、何が危ないか、危なくないか自分で判断できる人間にならないと」と語り、後進の行く末を気に掛ける。
 また、建設業界の人手不足にも危機感を持ち「若い子もスムーズに入りやすい環境を作ってあげたい」と話した。考え方の世代間ギャップや機械技術の進歩など、時代の変化を挙げながら「ものを作る」魅力で若者が入ってくる業界になることを願っていた。

hokuriku