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建通新聞社(神奈川)
2018/11/30

【神奈川】県 津久井やまゆり園再生へ地元に計画説明

 神奈川県は、津久井やまゆり園の再生に向け、千木良地域(相模原市緑区)の新築・改修工事と、芹が谷地域(横浜市港南区)の設計・新築工事をいずれも2019年度に開始する考え。両地域で計132人分の居室を確保する。千木良地域については、解体が進む居住棟部分の「居住ゾーン」と、グラウンド・プール付近の「交流ゾーン」を明確に整理する方向。両地域の供用開始はいずれも21年度になる見込み。地域住民向けの設計概要説明会で明らかにした。
 千木良地域は、相模原市緑区千木良476の敷地約2万5805平方b。現地では19年3月までの工期で、居住棟、渡り廊下、作業棟の解体が進行中。併せて、奥野設計(横浜市中区)による新園舎の基本・実施設計も進められている。
 居住、交流の両ゾーンを明確に整理するのは、安全対策と地域交流を両立させるため。植栽などによるセキュリティーラインの設定や、防犯カメラ・ブザーの設置も行う。また、事件の風化防止を目的とした「鎮魂のモニュメント」を管理棟の近くに整備することを計画している。
 居住棟については、一般住居に近い外観とし、小規模な暮らしを実現するため、11人を居住単位とする(従来は20人)。この他、地域生活を体験できる設備も整備する方針だ。
 基本・実施設計の委託期限は19年6月21日。設計着手時に示された施設条件は、居住棟3棟の新築(鉄筋コンクリート造2階建て延べ2304平方b1棟、同造平屋1093平方b2棟)と、管理棟(鉄筋コンクリート造2階建て延べ1454平方b)、厨房棟(同造地下1階地上1階建て延べ1324平方b)、体育館(同造2階建て延べ637平方b)の改修などとなっている。

○民活導入の芹が谷地域 18〜19年度に入札手続き

 一方、芹が谷地域については、民間活力を活用した設計施工一括方式を想定。長大(東京都中央区)によるアドバイザリー業務が19年3月29日まで進められている。住民説明会では、18〜19年度に入札手続きなどを実施するとのスケジュールが示された。
 事業予定地は、横浜市港南区芹が谷2ノ1236ノ1他の敷地1万1437平方b。ここに、センター棟(約2100平方b)、居住棟1(約2300平方b)、居住棟2(約2300平方b)などの施設を整備する計画。センターと居住棟はいずれも地上2階建てで、構造は未定としている。

提供:建通新聞社