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滋賀産業新聞
2018/12/03

【滋賀】県湖東農業農村 安食・犬上南部の2県営土地改良

 県湖東農業農村振興事務所田園振興課は、隣接する安食川地区と犬上南部地区でそれぞれ取り組んでいる県営土地改良事業について、当初の想定よりも地盤が軟弱なため護岸構造や仮設工法・掘削工法などの変更等が生じたために、両地区ともに「事業費の増額」と「事業期間の延長」を予定。
 土地改良法に基づいて彦根市および豊郷・甲良町にまたがる受益者の同意を得るため、事業計画の変更図書(変更計画)の縦覧など諸手続きを進めている。今年度内には、受益者の同意や事業計画の変更認定を得て次年度からの事業推進を図っていく考え。
 変更計画によると、安食川地区については、総事業費を18億2300万円とする現計画を、16億7500万円増額して総額34億9800円に変更。増額分の内訳をみると、工事費では14億7100円分を増額し今後、排水路工L3290bや橋梁工4ヵ所(変更前3ヵ所)の土地改良施設の整備工事を発注・施工していく予定。また、測量設計や土質調査など測量試験費を2900万円分、用地買収補償費を1億6800万円分など増額する。
 事業期間の延長については、現計画の平成34年(2022年)を、5年間延長して平成39年(2027年)までに変更する計画。
 一方、犬上南部地区については、現計画の総事業費30億4200万円を13億9300万円増額して、事業費を総額44億3500円に変更。増額分の内訳をみると、工事関連では12億3000円を増額し、排水路工L4210bとともに、橋梁工17ヵ所と鉄道横断工1ヵ所、その他構造物工(取水工3ヵ所と床止工11ヵ所)の施設整備に取り組む。また、測量試験費では、これら工事に係わる測量設計や土質調査費等に8400円などを増額。
 事業期間の延長については、現計画の平成32年(2020年)を、8年延期して平成40年(2028年)までに変更する予定。
 安食川地区の大幅な事業費の増額は、護岸構造や仮設工法の変更によるもの。護岸構造については、工事着手したところ地盤が調査結果の想定より軟弱だったために鋼矢板厚の変更が生じたことや、関係機関との細部協議の結果、張りブロックの設置範囲の追加や環境に配慮したブロックへの変更が生じたため。
 また、仮設工法についても、地盤が想定より軟弱だったために河川を締め切るための仮設工法において鋼矢板厚等の変更や土のうによる締切り工法から鋼矢板工法へと変更するため。
 一方、犬上南部地区については、掘削工法の変更と文化財調査の追加により事業費を増額。想定より地盤が軟弱だったために仮設鋼矢板による土留め工事を追加するなど工法を変更するとともに、事業用地内から鎌倉時代頃の集落の遺跡が発見され、工事に先立ち発掘調査を実施することになり、そのための調査費用と期間を事業計画に盛り込む必要が生じた。

提供:滋賀産業新聞