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北陸工業新聞社
2018/12/08

【石川】県議会代表質問/五輪前の開館へ国と協議/東京国立近代美術館工芸館 

 石川県議会12月定例会は7日、本会議を再開し、米澤賢司氏(自民)、盛本芳久氏(未来石川)が代表質問を行った。
 東京国立近代美術館工芸館の移転に関して、谷本正憲知事は新たな建物に活用する旧陸軍の第九師団司令部庁舎、金沢偕行社の解体工事などを進める中で、「2つの建物の窓枠など、外観の色が現在と明治期の建設当時では異なっていることが判明した」と述べた。こうした発見を受け、「県としては文化庁とも協議の上、外観の色は建設当時を再現することとし、往時の姿に復元することで建物の文化財としての価値がさらに高まる」との考えを示した。
 一方、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催前の開館を目指すべきとの指摘に対し、谷本知事は「開館時期はこれまで、(東京五輪の)開催期間中を目指すことで(文化庁と)合意していたが、海外から多くの観光客を迎える観点からも東京オリンピック競技大会の開催前に開館できないか、粘り強く国と協議していく」と語った。加えて、工芸館は日本海側初の国立美術館であり、「その位置付けにふさわしい施設となるよう、今後とも文化庁などと協議を重ね、準備を着実に進めていく」と述べた。
 金沢城二の丸御殿の復元に関する質問で、谷本知事は「二の丸御殿は金沢城の中核を成し、金沢城復元の総仕上げとも言える究極の建物」とし、復元の可能性を検討するため、9月に調査検討委員会を設置したことや、「名古屋城本丸御殿」復元(6月に完成)の場合、規模は金沢城の約3分の1程度であるにも関わらず、調査設計に5年、整備に11年を要し、整備についても3期に分け、1期ごとに部分開館だったことを紹介。谷本知事は「(二の丸御殿復元も)調査検討などが長期にわたることが否めない」との認識を示した。

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