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鹿児島建設新聞
2018/12/10

【鹿児島】鹿児島東西道路/地盤改良等必要で130億追加

 九州地方整備局鹿児島国道事務所は、国道3号鹿児島東西道路整備で軟弱地盤対策を強化する。荒田川の暗渠化による車線切り替えにより、地下トンネル施工位置等の地質調査を実施した結果、市街地部および浅層部で軟弱層が厚く堆積していることが判明。安定度照査の結果、地盤改良等が必要となり、事業費を130億円追加する。整備に着手した下り線の施工期間は現段階では11〜15年を想定している。 

 地盤改良は、液状化対策(市街地部)で延長128m(3万1000m3)、沈下対策(軌道下と調整池下の浅層部)が延長170m(3万3000m3)で必要となった。 
 シールドトンネル構造・工法は、セグメント構造を鋼繊維補強で高流動コンクリート仕様の耐力強化型、マシン構造はシールド坑内から機械を用いて前方に薬液を注入する地盤改良併用仕様とする。 
 対策工法は、深層混合処理工で行い、沈下対策の延長は市街地部6m、山地部135m、深さは3〜6m。液状化対策の規模は延長約128m、深さ6〜22mで予定。 
 整備中の工程のうち、上荒田地区立杭(約3〜4年)は、掘削機械(シールドマシン)の投入、掘削により発生する土砂搬出および資材搬入等に使用する。 
 次のステップのトンネル(約5〜6年)は、直径11.43mのシールドマシンを製作。掘削後には換気ダクト(約180m)や2基のジェットファンに続き、非常駐車帯拡幅等の付属施設を整備する。 
 甲南IC(仮称)ランプ(約2〜3年)は約160m。そのうち、開削区間は函渠(L約45m、W約10m)、U型擁壁(L約45m、W約9m)で構成。最後に舗装等(約1〜2年)を行い供用する。 


■残事業費は636億 
 トンネルが大半占める 

 完成4車線の総事業費は938億円で事業費ベース進捗(17年度末)が約31%(約290億円)、用地進捗率は98%。19年度以降の残事業費は636億8900万円となる。 
 内訳は、トンネルでシールド2本(上下線、準備工含む)が593億4600万円(4014m)、避難連絡坑や本線部11m含むNATM工法部分は17億8900万円(50m)で大半を占める。 
 このほか、車道舗装費(3万7530u)は3億7500万円、標識工や通信管路、換気施設などの交通管理施設工は6億1000万円、地質調査、測量、設計および予備費等の間接経費は13億7400万円、田上高架橋部分(88m)は1億8000万円を見込む。 

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