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日本工業経済新聞社(茨城)
2018/11/27

【茨城】霞ヶ浦環境整備で浚渫土処理や前浜工継続


 国土交通省関東地方整備局は、利根川総合水系環境整備(霞ヶ浦環境整備)の事業再評価を事業評価監視委員会(20日)に諮り、事業の継続が了承された。同事業では水環境分野で西浦や北浦の浚渫や浚渫土処理などを、自然再生分野で田村・沖宿・戸崎地区(土浦市、かすみがうら市)で緩傾斜堤防整備や前浜工などを、水辺整備では阿見地区(阿見町)で緩傾斜堤防を実施。今後も浚渫土処理や前浜工などを実施して水質改善や自然再生などを推進するため事業を継続し、2022年度の事業完了を目指す。
 霞ヶ浦では治水・利水および流域の自然環境・社会環境との調和を図りながら、河川空間における自然環境の保全と秩序ある利用促進を図っている。
 水環境では、1975年度から西浦・北浦で浚渫や浚渫土の処理、自然浄化施設の整備などを実施。西浦では800立方mの底泥浚渫が完了しており、浚渫土処理では小高地区(行方市)が完了し、現在は西の洲・甘田入地区(稲敷市)を整備している。北浦については浄化対策に関する調査研究を行っている。事業期間は22年度まで。
 自然再生に取り組んでいる田村・沖宿・戸崎地区では、緩傾斜堤防(500m)や旧堤防撤去(300m)、保全再生地区造成(300m)、離岸堤(2000m)の整備が12年度に完了。現在は植生帯の保全再生の前浜工、モニタリング調査を実施している。事業期間は22年度まで。
 常陸川水門については、魚道周辺を確認するためのカメラ設備が完成し、魚類の遡上・降下状況調査を実施している。
 水辺整備を行った阿見地区(阿見町)では緩傾斜堤防(80m)の整備が完了し、モニタリング調査を実施している。事業期間は22年度まで。
 事業の投資効果は、全体の費用便益分析として総便益は9484億円、総費用は2718億円で、費用便益比は3・5となり便益が費用を上回ると提示。
 コスト縮減策としては、植生基盤の整備(砂投入)にあたって、霞ヶ浦で継続的に実施している他機関の航路浚渫土の受け入れにより、従来の購入砂(6000円/立方 ×1万9300立方m)と比べ約1億2000万円を縮減。さらに航路浚渫土はシードバンク(霞ヶ浦の植物の種)が含まれるため購入土に比べ早期に植生再生を図ることができたと説明した。
 茨城・千葉両県からも事業の促進を要望されており、関東整備局では新工法の採用など一層のコスト縮減に努めつつ、水質改善や自然再生を図り、安全で容易にふれあうことができる水辺空間を確保するため事業を継続することが妥当と監視委員会に諮り、了承された。