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北海道建設新聞社
2018/12/21

【北海道】冬場雇用テーマにレストランなど検討 旧小清水高跡地整備

 小清水町は、ことし3月に閉校した旧小清水高跡地の整備に関する基本構想を2019年3月をめどに策定する考えだ。11月に開いた町民と建設コンサルタントによる検討委員会では、町の基幹産業である農業の冬場の雇用をテーマに議論を進めていくことで一致した。地場産野菜を提供するレストランや販売コーナー、施設園芸に関するものなど、さまざまな選択肢を視野に検討を進めていく。
 同校は、小清水693の1に位置し、敷地面積は5ha。1950年開校以来、4500人以上の卒業生を輩出してきたが惜しまれながら閉校となった。
 体育館以外は取り壊す方針で、建物・土地の所有者である道は、現在校舎棟(RC造、2階、延べ1587m²)と柔剣道場(S造、平屋、延べ310m²)の解体に向けた実施設計を進めている。解体工事は19年度に進める予定。町は現在、体育館と土地の無償譲渡に向けて道と交渉している。
 小清水町の就業者の多くは農業が多く、小麦は全道トップクラスの収量を誇るが、担い手不足問題が顕在化している。80年代に450戸数あった農家は近年では300戸まで減少している。
 そのため小清水町農業協同組合は昨年から、農家の所得向上に向けた取り組みを愛媛県の西宇和農業協同組合と連携し展開。繁忙期の違いを利用しお互いの組合員を派遣して所得の向上につなげている。
 久保弘志町長は、「町外から来てくれている農業支援員の方の冬場の仕事の確保が必要。通年で働ける環境を整備することで、定住促進を目指したい」と話している。
 2月まで町民からの意見を聞いた上で、3月の基本構想策定を目指し、4月に町民に公表する。