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建通新聞社(東京)
2018/12/26

【東京】東京高速道路 構造強化、別線整備を検討

 国土交通省は、首都高日本橋区間の地下化に伴い、東京高速道路(KK線)の大型車通行の確保策を議論する「首都高都心環状線の交通機能確保に関する検討会」を設置し、12月25日に初会合を開いた。日本橋区間に接続する八重洲線の4車線運用には、八重洲線に接続するKK線の構造強化が必要。東京都、中央区、首都高速道路会社を交えた検討会で、KK線への大型車の通行を確保するための構造強化(耐荷重確保、耐震補強)と別線整備の両面で対応策を検討する。
 東京高速道路会社が運営するKK線は、戦後復興と渋滞緩和を目的に銀座周辺の外堀、汐留川、京橋川を埋立てて建設した高架道路(全長約2`)。首都高(都心環状線、八重洲線)との接続部には乗継所と料金所があるが、ETCでノンストップ通行が可能で、首都高と一体で運用されている。
 首都高日本橋区間をめぐっては、国交省、都、首都高速道路の3者が今年7月にJR交差部〜江戸橋JCT間1・2`を地下化することで合意。開削部や高架部を含めた概算事業費は約3200億円に上る見通し。
 日本橋区間の地下化に伴い、接続する八重洲線を現在の2車線から4車線に見直すことも決めた。ただ、八重洲線に接続するKK線は耐荷重(20d)が不足し、大型車の通行を規制している。日本橋区間の地下化と八重洲線の4車線化のためには、KK線の構造強化を図って大型車通行を可能にし、環状機能を確保しなくてはならない。
 検討会の初会合では、構造強化と別線整備を柱にKK線の大型車対応に向けた課題を整理。KK線の全線で大型車を通行させるためには耐荷重を25dにしなくてはならず、床版補強や桁補強が必要。さらに、道路構造令を満たすためには、JR並走区間の幅員(路肩、中央帯の拡幅)や八重洲線接続部の縦断勾配を確保する必要もある。
 また、都心環状線に接続する別線を整備する場合には、地上構造だと外堀通り直上に坑口を設置しなくてはならず、外堀通りと鍛冶橋通りの交差点機能が大幅に縮小する。地下構造の場合は銀座線・浅草線のさらに地下に整備しなくてはならず、地下鉄運行への影響を検討する必要もあるという。

提供:建通新聞社