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滋賀産業新聞
2019/01/10

【滋賀】県湖東土木 神郷彦根線の長大橋整備

 滋賀県は、東近江市神郷町(旧能登川町)と愛荘町川原・長野地先(旧愛知川町)とを結ぶ国庫補助道路改築事業「神郷彦根線」の整備について、そのメイン工事となる愛知川を渡る長大橋の詳細設計に入る。所管の県湖東土木事務所では、担当コンサル決定(3月1日入札予定)の後に業務をスタート、11月末までに完了させる。着工時期は流動的だが、順調に行けば2019年度後半にも一部下部工が発注される可能性もありそうだ。
 「神郷彦根線」は、同路線全線約11・1qのうち、東近江市神郷町から愛知郡愛荘町川原・長野までの約2q区間を改築するもの。国道8号が愛知川を渡る「御幸橋」付近に集中している交通をこちらに分散させ、渋滞を緩和することが狙い。
 計画の橋梁は、道路規格が第3種・第2級。設計速度が60q/時。上部はPC8径間連結コンポ橋で、延長は316・5b×全幅は18・3〜15・3b(有効幅員17・5b〜14・5b)。下部は逆T式橋台2基、張出式橋脚7基で構成。橋台・橋脚で使用される場所打ち杭は、▽φ1500_×L23b×8本、▽φ1500_×L15b×8本、▽φ1500_×L15b×8本、▽φ1500_×L16・5b×8本、▽φ1500_×L13・5b×8本、▽φ1500_×L11・5b×10本、▽φ1500_×L10b×12本、▽φ1500_×L6・5b×10本、▽φ1500_×L9b×12本―以上。
 業務に当たっては、橋梁本体の上部・下部はもちろん、橋梁付属物となる橋梁照明、標識、さらに仮設構造物である仮締切工、土留工、堤防の迂回道路、河川内の仮設道路―等の設計と大型構造物となることから架設計画もその対象となる。
 同路線は平成15年、地元の住民参加による「のとひこ道づくり検討委員会」で、当初は「能登川彦根線」の名称でルート等が決定された。愛知川が渡れるようになることで、地域間の交流や地域活性化につながるとして、地元からも期待が集まる。
 なお、神郷彦根線の改築計画に伴って、同線と国道8号を連絡する「湖東彦根線」の整備計画も上がっている。両路線間の往来をスムーズにし、周辺の生活道路への車の流入を防ぎ住民の安全を確保することを趣旨とするもの。ルートを決定し、設計業務まで進んでいるものの、予算不足のため整備は未着手の状態。 
 これまでの県議会でも、湖東彦根線の早期の整備着手を求める陳情が上がった。これに対して県では「時期は未定だが、スピード感をもって取り組みたい」とし、整備を進めたい思いを表明したが、実際問題として予算の制限があるため、まずは神郷彦根線の整備を最優先に取り組んでいくとしている。

提供:滋賀産業新聞