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北海道建設新聞社
2019/03/05

【北海道】道内の建築確認4年ぶりに減少

 2018年の道内建築確認件数は、前年を2.1%下回る1万8474件だった。供給過剰感の高まりを受け、住宅投資をけん引してきた貸家建設が後退。前回の消費増税に伴う駆け込み需要後の急減から持ち直した15年以降はプラスで推移してきたが、4年ぶりに減少に転じた。金融機関や関係団体は19年の展望として、10月の消費増税に伴う駆け込み需要の本格化がプラス材料になるものの、貸家の強い供給過剰感を背景に総じて横ばい圏で推移するとみている。
 道建設部建築指導課がまとめた建築確認済み件数を基に集計した。18年12月は、木造戸建て中心の4号が2.5%増の934件、学校や病院などの1―3号が33.4%減の213件だった。
 1月からの累計は、4号が1万4444件で0.9%増。特定行政庁は札幌を含む6市で下回り微減となったが、総合局・振興局と限定行政庁が好調だった。1―3号は11.4%減の4030件にとどまり、特定行政庁が9.4%、総合局・振興局が15.9%減といずれもマイナス幅が大きかった。
 大手ハウスメーカーで構成する住宅生産団体連合会が実施した住宅景況感調査によると、18年度第4四半期(1―3月)は消費増税の駆け込み需要により戸建てなどが好調に推移すると各社が予想。一方で、大幅なプラスには慎重な見方を示している。
 住宅投資に関する19年度の展望について北洋銀行は、ここ数年の建築拡大により供給過剰感の見られる貸家が前年を下回ると予測。持ち家と分譲戸建ては低い住宅ローン金利を背景に前年を若干上回り、全体では横ばいの範囲で推移すると見込む。
 北海道銀行も消費増税を見据えた駆け込み需要の本格化などから、上半期において持ち家や分譲住宅の着工が増加する一方、貸家については供給過剰感が強いため減少を予想している。