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北陸工業新聞社
2019/03/23

【石川】旧松籟荘解体に3.1億円/山代温泉の広場整備で/加賀市/民間活力導入も 

 加賀市は、山代温泉の廃業旅館「旧松籟荘」を解体し、跡地に新たな広場を整備したい考えだ。当初予算に解体の実施設計費700万円を計上した。解体に関する総事業費は3億1150万円(土地・建物取得含む)を想定する。
 2010年に事業停止し、放置されている同旅館(RC造9階建て)は、1980年台に大規模な投資を図り、客室数88室、収容人員約500人の規模。山代温泉市街地の玄関口(西口)に立地するが、ひさし裏側のパネルがはがれるほか、伸びた枯れ木が折れて落下するなど、近接する山代小学校の児童や地域住民にとっての危険性が指摘されていた。
 関係団体からの要望を踏まえ、近隣住民の安全確保や景観改善に向け、市は建物を解体し、跡地を地域の活性化につながるような広場として有効活用する。今後の計画によると、アスベスト調査や安全措置の検討を含めた解体の実施設計を進め、年度内の工事に備えていく。
 これまでの議会で宮元市長は、旧松籟荘について「周辺への危険性が切迫しているため、建物を取得し、解体に取り組む」と述べ、国の補助活用にも言及。跡地利用では「民間事業者による利活用も検討しつつ、スピード感を持って整備計画を策定していく」とし、民間活力の導入も視野に事業を進めていく姿勢だ。

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