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北陸工業新聞社
2019/04/05

【福井】小浜市立小浜美郷小学校が開校/普通教室天井は県産材の木架構に/総事業費38億円投じ、東部地区4校統合 

 小浜市が、総事業費約38億3000万円を投じて金屋地係で建設を進めてきた「小浜美郷小学校」が開校した。市東部地区にあった4校を統合するもので、外観は田園風景や緑豊かな山々に寄り添ったたたずまい。教室それぞれに勾配屋根を架けることで周辺の景色に調和する特徴的な外観が目を引く。普通教室天井の梁には県産材を活用した木架構とするなど、児童が木のぬくもりを感じる教育環境を創出している。

 3日に同小体育館で開催された開校式には児童、市および工事関係者らが出席。国歌斉唱に続き、松崎晃治市長は小浜美郷小の目指す方向に、地域と共生していく子ども達の健やかな成長を挙げ、「各地区の良き伝統を継承しつつ、子ども達が切磋琢磨する中でたくましく育ち、社会の中核となって活躍されることを期待している」などと式辞。式後の開校記念事業では、松崎市長や6年生児童らが記念碑を除幕したほか、記念植樹、タイムカプセル埋設、風船飛ばしを行った。
 少子化などを背景に市東部に位置していた4小学校(松永・国富・遠敷・宮川)を統合した。規模は校舎RC造2階建て延べ5085・5平方メートル、体育館RC造延べ1085・2平方メートル。そのほか、屋外水泳プール(25メートル×6コース、低学年用プール)、グラウンド200メートルトラック、直線100メートル×6レーン約8500平方メートル(東西約126メートル、南北約67メートル)、オープンスペース(芝生広場)約3000平方メートル(東西約50メートル、南北約60メートル)などを設けた。
 校舎、体育館とも屋根は木架構にするとともに、児童が1日のうち最も長く過ごす普通教室については、木のぬくもりが感じられるよう天井部分の梁に県産杉材を活用した木架構を見せている。
 校舎中央部に配置したラーニングセンターは吹き抜け空間を設け、上下階との一体感が生まれ、学年の垣根を越えた幅広い学習活動が可能とした。土壌蓄熱床暖房を採用し、土壌に蓄えられた熱によって建物全体を心地よい温度に保ち、ランニングコストを抑えるという。
 また、給食室内を廊下からガラス越しに調理過程を見ることができ、小浜市食育の場としても活用される。場所は金屋第39号8番地の敷地2万8758平方メートル。
 設計は石本建築事務所・垣本孝男一級建築士事務所JV。主な施工者は、▽校舎/建築=若狭建設工業・松岡工務店・嶋田工務店JV、電気設備=山本電気工事・藤田電機JV、機械設備=小浜上田建材・直組JV▽体育館/建築=藤本建設・塩野工務店・山本工務店JV、電気設備=高鳥電機、機械設備=藤本建設▽プール=和晃建装▽グラウンド=岡組▽外構/その1=小浜建設、その2=若狭緑化、その3=下前産業、その4・その5=藤本建設―が担当。

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