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北陸工業新聞社
2019/04/22

【富山】業界の景気、悪い傾向強まる/第4四半期建設業景況調査/東日本保証富山/来期は労働者賃金上昇へ 

 東日本建設業保証富山支店は、18(平成30)年度第4回「建設業景況調査」の結果をまとめ、公表した。
 四半期ごとに集計しているもの。調査企業は新川、富山、高岡、砺波の各地区から業種や完工高、資本金のバランスを踏まえ抽出。項目ごとに1月から3月の今期(第4四半期)実績と4月から6月の来期見通しを算出した。回答は63社。
 項目別の数値を見ると、「業況等」の地元建設業界の景気は今期、悪い傾向がやや強まり、自社の業況は、悪い傾向がかなり強まった。来期の地元建設業界の景気は、悪い傾向が若干弱まる方向で、自社の業況についても悪い傾向が弱まる見通し。
 今期の「受注総額」は、減少傾向が続いている。官公庁工事は減少傾向が弱まったが、民間工事では減少傾向が強まった。来期の受注総額は今期と同様、減少傾向が続く見込みだが、官公庁工事では、減少傾向が多少弱まる方向。
 「資金繰り」は今期、容易な傾向から一転、厳しい傾向に転じた。来期は、厳しい傾向がさらに強まるもよう。
 今期の「金融」については、銀行等貸出傾向で容易な傾向が弱まり、短期借入金は減少傾向から増加傾向に転じた。来期の銀行等貸出傾向は、概ね今期と同様の基調となる見込みだ。
 「資材」関連は今期、資材の調達で困難な傾向が弱まったものの、依然厳しい状況が続いている。来期は困難な傾向がかなり強まる見通し。資材価格は上昇傾向が続いており、来期は上昇傾向が相当強まる方向。
 今期の「労務」は、建設労働者の確保で困難な傾向が続いており、賃金は上昇傾向が非常に弱まった。来期の建設労働者の確保は、困難な傾向が強まる見通しで、賃金は上昇傾向が相当強まる見込みだ。
 今期の「収益」は、減少傾向が続いている。減少の理由では『完成工事高の減少』が最も多く、次いで『人件費の上昇』、『資材価格の上昇』と『競争激化』が同率で並んだ。来期の収益も減少傾向が続く見通し。
 今期の経営上の問題点では、『人手不足』を挙げる回答が最多。『従業員の高齢化』、『受注の減少』と続いた。

hokuriku